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文化の日とはどのような日?
十一月(霜月)
 

文化の日とはどのような日?

数ある国民の祝日の中でも、文化の日は覚えやすい日かもしれません。似たような名称の休日が他にないため、印象的に感じられます。ですが、なぜ文化という言葉がつけられているのか、いつから制定されたのかなど、詳しい情報を知る人は少数派でしょう。歴史や意味合いを知ると、より一層豊かな過ごし方に繋げられることでしょう。ポイントをまとめましたので、参考になさってください。

文化の日の概要

何月何日が文化の日?

年度ごとに日付が変動する休日もありますが、文化の日に関しては固定されています。それは、11月3日です。この日は原則かならず休みであるため、休日の予定も勘違いすることなく立てやすいことでしょう。
「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」として制定され、その名の通り、日本らしい自由と平和が印象的な文化のもと、さらに周囲へもそのよさを勧めることこそが意義とされているようです。ちなみに英語では、「Culture Day」と表現されているそうです。文化を意味する「Culture」と、日にちを表す「Day」なので分かりやすいです。身近な友達のみならず、外国の知り合いなどにも勧められるとなお充実感が感じられるのではないでしょうか。また近年は、テレビやネットなど、さまざまな部分で日本文化がスポットを浴びています。この日は、そんな魅力的な文化で栄える国に生まれてよかった、そんな感謝を思い起こすタイミングとしても、役立てられることでしょう。

文化の日は他の記念日と重なっている?

11月3日は文化の日だけでなく、その他の記念日もいくつか重なっていることはあまり知られていないでしょう。まずこの日は「まんがの日」であり、これは日本漫画協会と出版社5社によって「漫画を文化として認知してもらいたい」という願いを込めて制定されました。ちなみにこの日は、昭和の名漫画家「手塚治虫」氏の誕生日でもあります。さらに、「レコードの日」でもあり、「レコードは文化財である」という理由から、日本レコード協会が1957年に制定しました。現在でもレコードの魅力を一人でも多くの方に知ってもらいたいということから、いくつかの音楽ショップで関連イベントが催されています。そしてもうひとつが「文具の日」です。これは「文具と文化は歴史的に同じ意味である」ということから、1987年に東京都文具ジム用品商業組合などが制定しました。その他にも「ハンカチーフの日」「いいお産の日」「みかんの日」「サンドイッチの日」などがあり、変わったものだと「ゴジラの日」があります。これは、ゴジラシリーズ1作目が1954年の同日に公開されたことにちなみ、記念日とされたそうです。

文化の日の成り立ちについて

文化の日ができたのはいつ?

文化の日という名称は比較的新しいですが、同日11月3日は古くから休日として親しまれていました。それは1927年、大日本帝国憲法において定められた、明治節という休日です。現在ではなじみのない名称かもしれませんが、かつては1月1日の四方拝(しほうはい)、2月10日の紀元節、4月29日の天長節と並び、四大節として親しまれていたそうです。11月3日という日があてられたのは、明治天皇の誕生日を記念しているためです。明治天皇の誕生日は旧暦の9月22日でしたが、現行の新暦に換算するとちょうど11月3日にあたるのです。
そんな明治節を経て、現在も広く親しまれる文化の日として改められたのは、1948年の休日法施行に伴ってのことです。四大節をはじめとした古い休日の多くが廃止され、新たな国民の休日が多数登場しました。文化の日は11月3日であり、さらに旧明治節でもある、そんな豆知識ひとつ備えておけると、ちょっとした博学に見られるかもしれません。

名称の由来

さて、前項において文化の日の深い歴史を紹介しましたが、これだけみてもまだ文化という言葉が入る理由は想像しにくいかと思われます。それもそのはず、名称の由来は、さらに別の部分にあるためです。それは、1946年の11月3日が、日本国憲法公布と重なっているためです。同憲法には、平和や文化を重要視した内容が記されていることから、文化という言葉が用いられたのです。前述で触れている文化の日の意義である、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」というのもまた、よくよく見直すとそんな日本国憲法に由来するニュアンスを窺うことができるのではないでしょうか。

文化の日はイベントが豊富

文化と名がつくだけに、やはり文化に関連したイベントが豊富です。まず代表的なものとして、文化勲章は外せません。皇居での授与式は、毎年秋の恒例行事といっても過言ではありません。文化の発展や向上においてめざましい功績を挙げた者に、特別な勲章が授与されます。またその他にも、祝意を表するためおこなわれる、海上自衛隊による満艦飾(まんかんしょく)や、博物館や美術館の無料開放、その他地方自治体それぞれにおける関連行事なども見受けられます。いずれにおいても、文化に色濃く触れられる貴重な1日ですので、興味あるイベントなどに参加されると新しい発見があり知的好奇心を満たせるかもしれません。