手紙文を書くときに心がけることは?

まず頭語を書き、前付けのあいさつを書く

頭語は「拝啓」が一般的です。けれども、親しい間柄や女性の場合なら「こんにちは」「○○さん」などと語りかける言葉にしてもよいでしょう。前付けでは、時候のあいさつや相手の安否をたずね、最後にこちらの近況を記します。三~四行にまとめましょう。

あいさつの次に用件(主文)を

主文は、「さて」「このたび」などと起こせばスムーズに書けます。親しい間柄なら「さっそくですが」などとすれば、くだけた感じが伝わります。

用件を書き終えたら結びの言葉(末文)を

「まずはご報告(お祝い・お詫びなど)まで」 「今後ともよろしくお願いします」などと結びます。相手の健康を気遣う言葉、活躍を祈る言葉を書けば、心のこもったものになります。

最後に結語を書く

女性の場合や親しい間柄なら「さようなら」「ではまた」などとするのもよいでしょう。

後付けは必ず書く

日付、発信人の名前、あて名を書きます。補足したい用件があるときは「追伸」「二伸」「追記」などとし、あて名から一~二行あげ、本文より少し下げて小さめの文字で書きます。

手紙の基本的な構成と書き方

改まった手紙を書くときの注意点は?

「て」「に」「を」「は」を省略しない

ごく親しい間柄ではついつい省かれがちな「て」「に」「を」「は」ですが、ていねいな手紙、目上の人への手紙で省略するのはタブーです。手紙を書き終えたあとに読み返し、しっかりとチェックしましょう。

「前略」は使わない

最初の季節のあいさつを省くときに用いるのが「前略」ですが、目上の人へは「拝啓」で始め、前付けのあいさつもきちんと書きます。「前略」とした場合は、あいさつ文を書いてはいけません。

自分を指す言葉は行のはじめに書かない

「私」などの自分を指す言葉や身内の者を指す言葉などが行のはじめにこないようにします。そのために、前後の文字数や詰め方を工夫して調節するようにしましょう。

相手の名前を行の終わりに書かない

先方の名前、敬称や「御」の字が行の終わりにこないようにします。もしも、行の終わりにきてしまったら、余白を残しても改行(行を変える)するようにしましょう。

自分と相手の呼び方
関係 自分側の呼び方 相手側の呼び方
息子・娘 息子・娘・子ども・せがれ
長(次・末)男(女)
愚息(娘)・豚児
お子様
ご令息(お嬢)様
ご子息様・ご息女様
妻・女房・家内・つれあい 奥様・令夫人・御令室
家族 一同・一統・皆々・私ども・小生方 ご一同様・皆々様・ご家族の皆様
夫の父母 父・母・義父・義母
しゅうと・しゅうとめ
お父(母)上様・お父(母)君様
おしゅうと様・おしゅうとめ様
妻の父母 岳父・岳母 ご外父(母)様・ご岳父(母)様
住居 小宅・私宅・拙宅・当方 貴家・貴邸・尊宅・お宅
心ばかりの品・粗菓・粗品・寸志 ご好意の品・ご配慮・ご厚志・美果
会社 小社・弊社・当社 貴社・御社
Column

ワープロで手紙を書くときは?

原則的には、ワープロはビジネス通信に使うものと心得ましょう。しかし、悪筆を理由に筆不精になってしまうことを考えれば、目上の人に私信を出す場合以外は、それほど手書きに固執することもないかもしれません。

ワープロの機能にもよりますが、?毛筆風の書体を選ぶ?行間を広めに設定する?行末を揃えてしまわずに、句読点のキリのよいところで改行する?手描きのイラストを添える?和紙などの素朴でナチュラル感のある便せんを使う、などを心がければあたたかなイメージの手紙になるでしょう。宛名と文末の署名は必ず自筆で記すことです。

季節のたよりはいつ頃届くようにすればいい?

年賀状は元旦の朝に届くようにする

年賀状は、できるだけ定められた投函日までに出し、元旦の朝に先方へ届くようにします。

暑中見舞いは立秋までに出す

暑中見舞いは、梅雨明けの七月から立秋(八月七、八日ごろ)までの間に出します。いくら暑いからといって立秋を過ぎてから先方に暑中見舞いが届くようなことがないようにしたいもの。立秋をすぎると残暑見舞いに変わりますが、これもだいたい八月いっぱいが限度です。天気予報などでいう九月に入ってからの残暑の季節には、残暑見舞いは出さないと思っておいたほうがいいでしょう。

なお、日付は、暑中なら年号の後に "盛夏"、残暑の場合には "立秋"と書くか、 "七月"あるいは "八月"と書くのが一般的です。

年賀欠礼状は十二月初旬に到着するようにする

喪中の年賀欠礼状は、十二月初旬に到着するよう早めに出すのが礼儀です。書面は新年のあいさつを遠慮させてもらう旨を最初に述べ、次にいつ、だれが亡くなったのかを簡単に記し、場合によっては故人に対する生前の厚情に感謝の意を述べるのが一般的。

欠礼状を出さなかった人から年賀状が届いた場合は、松がとれ、寒に入ってから、いつ、だれが亡くなったのかを伝え、年賀状をもらったお礼と年賀を欠礼した非礼をお詫びし、新しい年の交情もお願いします。とくに親しかった相手なら、故人の思い出を書き添えてもいいでしょう。

手紙の種類 頭語 結語
改まった手紙 往信 謹啓・謹呈・恭啓
(謹んで申し上げます)
敬具・敬白・謹白・謹言・頓首
(あなかしこ・かしこ)
返信 謹答・敬復・復啓・拝復・ご書面拝読
(お手紙謹んで拝読致しました)
敬白・敬具・拝答・敬答・謹酬・貴酬
(あなかしこ・かしこ)
一般的な手紙 往信 拝啓・啓上・拝呈・一筆啓上
(ひと筆申し上げます)
敬具・敬白・不一・不備・以上
(かしこ・かしく)
返信 拝復・復啓・御書面拝見
(お手紙ありがとうございます・ご返事差し上げます)
敬具・敬白・不一
(かしこ・ご返事まで)
急用の手紙 往信 急白・急啓・急呈
(とり急ぎ申し上げます)
敬具・草々・不一・不備
(かしこ・かしく)
前文を省略する手紙 往信 前略・冠省・略啓
(前略ごめんください)
草々・不一・不備
(あらあらかしこ・かしこ・かしく)