婚約式にふさわしい服装は?

結納と同様、婚約式の服装も準礼装もしくは略礼装が一般的です。しかし、時期や場所 参列してもらう人たちの便宜なども踏まえたうえで、どんな服装に揃えるのがふさわしいかを双方で打ち合わせることが大切。たとえば、多くの友人などにも立ち会ってもらう場合には堅苦しくならないように平服にすることも心遣いの一つでしよう。

一般には、場所が一流ホテルの場合や列席者が格式を重んじる場合には準礼装に揃えます。個人宅で行う場合やあまり派手にしたくないというときには略礼装で。また参列者も、本人たちに格式を揃えることがマナーです。

婚約パーティの演出と招待者は?

招待者は心から祝ってくれる人に絞って

友人や知人などの親しい人たちを招き、婚約を発表するのが婚約パーティです。パーティの参会者全員が婚約の証人となり、参会者から祝福を受けたり、婚約から結婚に至るまでの間の助言と協力をお願いします。大勢の人たちと賑やかに祝いたい場合に最適の方法です。

方法は、本人たちが招待する場合と、友人や知人が発起人となってパーティ参加者を呼びかけて会費制で行う場合があります。前者のように招待にするなら、本人二人が自分たちの交友関係からどのような関係者を招くか、相談して決めます。人数や顔ぶれがだいたい決まったら、次は会場の手配を。会場によって予算もかなり違ってくるので、全体の予算を念頭に置いて人選してもいいでしょう。後者の場合には、発起人が本人たちと話し合って周囲に呼びかけます。この際、本人たちの希望を前提として進めていくようにしましょう。

パーティとはいえ、結婚披露パーティとは内容が違うので、義理や職場関係の人などを招く必要はありません。普段から親しくつき合いのある友人や知人、親戚を中心に、心から祝ってくれる人たちだけに絞ります。

婚約誓約書に署名捺印や記念品の交換などを

パーティの演出は、会場選びから始まります。ホテルやレストランの一室、喫茶店などを貸し切りにして行う方法もあります。もちろん、本人二人どちらかの自宅を会場にしてもかまいません。人数が多ければ、ホテルの広間や公民館などを利用する方法もあります。しかし、いくら経済的に余裕があっても、芸能人の婚約や結婚披露のパーティではないのですから、内輪のパーティを心がけるべきでしょう。

パーティのオープニングに二人の婚約を発表するか、誓いの言葉を二人が述べてもいいでしょう。欧米では女性の父親が娘の婚約を発表するのがしきたりですが、本人二人や信頼のおける先輩、親しい友人に発表してもらうほうが現代にふさわしいと思われます。

パーティの規模によっては、さまざまな演出を交えるのが効果的。本人たちが音楽が好きなら、好みの曲を選んでBGMに流すのも個性が出せます。友人や知人からお祝いのメッセージや詩の朗読、花束を贈ったりするのも一つでしょう。会食形式なら、全員で乾杯して祝福するのがいちばんのお祝いになるはず。また内容に、婚約誓約書の署名捺印や婚約記念品の交換など、本人たちの希望で盛り込んでいきます。挙式の予定なども報告し、招待者や参会者一人ひとりに本人二人がお礼のあいさつをすることも忘れずに。

婚約パーティにふさわしい服装は?

TPOに台わせて準礼装か略礼装に揃える

婚約は結婚式に次ぐ大切な儀式。婚約パーティの場合も、格式は結納や婚約式と同じく準礼装か略礼装にし、パーティらしく少したのしい雰囲気を心がけます。

TPOに合わせてどちらかに揃えますが、格式を重んじるなら準礼装に整えます。男性の場合は、昼間なら黒の上下にシルバーグレーのネクタイを。女性は、和装にするなら訪問着か中振り程度に。洋服なら、昼間はセミアフタヌーンドレス、夜はカクテルドレスです。母親や立ち会い人は、和服なら訪問着か無地、洋服なら本人同様に昼間はセミアフタヌーンドレスやスーツ、夜はカクテルドレスなどで多少華やかに装います。こういった準礼装は、一流ホテルを会場にした場合などにふさわしいでしょう。

個人宅で婚約パーティを行う場合などには、略礼装で十分。男性は紺やグレーなどのセミフォーマルウェア、女性は和服なら付け下げ程度、洋服なら昼間はドレッシーなドレス、夜ならディナードレスなどで装います。とくに、女性の場合は自分にもっとも似合う衣装を自分らしく装うのがいちばん望ましいと思われます。

参列者の服装も本人たちとの調和を考えて

友人たちにも参会してもらう場合は、あまり格式ばらずたのしい雰囲気のパーティにしたいもの。このようなパーティなら、平服で気軽さを演出するのもいいでしょう。女性はドレッシーなワンピースなどの外出着程度にコサージュをつけて喜びを表現するのも一つ。和服なら小紋でかまいません。男性は普通の背広で十分ですが、替え上衣というのは避けるべきです。

参会者は本人たちとの調和を考えて。平服のパーティだとしても、あまりカジュアルな服装は避けます。また逆に、主役の本人たちよりも華やかになりすぎるのも困りものです。どの程度の格式に整えればいいか、事前に聞くのが無難でしょう。ただし和装・洋装にこだわる必要はありません。