引っ越しのあいさつで心掛けたいことは?

今まで住んでいた近所へのあいさつ

引っ越しの日取りが決まり、荷物を整理したり、さまざまな手続きをするようになったら、親しい方へその旨を伝えましょう。たとえ、長いおつき合いでなかったとしても同じ地域の住人としてお世話になったこともあるでしょうから、いきなりのごあいさつではなく早めに知らせるのがマナーです。

正式なお別れのあいさつに伺うのは、引っ越しの一週間から二~三日前までの間に少しずつすませます。配り物やお餞別に決まったものはありませんし、手ぶらでもかまいません。特別にお世話になった方には、感謝のしるしとして調度品などを贈るのもいいでしょう。

転居通知は一週間以内に出すようにする

転居後は、なるべく一週間以内に転居通知を出し、新しい住所を連絡するようにします。前もって引っ越し先の住所や電話番号がわかっているのなら、あいさつ文を印刷したハガキを用意しておき、引っ越したらすぐに投函できるよう準備しておくと便利です。

お餞別や送別会のお礼

近隣一同でお餞別や送別会をしてもらった場合は、新居が落ち着いてから新しい住まいへご招待します。遠方なら、土地の名産品などを贈り、感謝の気持ちを伝えるのがいちばん。大勢の方が送別会を開いてくださったときは、その日に記念品を差し上げてもいいでしょう。ハンカチやナプキンなどが適します。

引っ越し先へのあいさつ

引っ越しを終えたら、近隣の方々にすぐごあいさつしましょう。できることなら、引っ越す前にあいさつしておくのが理想的です。あいさつする範囲は "向こう三軒両隣"が基本ですが、マンションなどの場合は、同じフロアと上下階、あるいは同じ階段を使用するお宅などにも伺っておくといいでしょう。もちろん、自治会の役員を務めている方や管理人にもあいさつし、その地域での決まりごとや習慣を聞いておくことも大切です。

あいさつまわりには、ご近所の方に家族の顔と名前を覚えてもらえるよう家族全員で伺いましょう。共働きなどで家を留守にすることが多い場合には、お隣などに勤務先の電話番号や緊急の場合の連絡先をお知らせしておくことも忘れずに。

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引っ越しのあいさつに喜ばれる品物

あいさつに伺うときには、相手が気を遣うような高価な品物や好き嫌いの激しいものは避けましょう。金額としては500~1000円で十分です。はがきセットやナプキン、タオル、しょうゆ券などを。子供のいる家庭なら、クッキーでも。品物は名刺代わりですから姓名を記したのし紙をかけて持参します。

留守がちで迷惑をかけているお隣へのお礼は?

頻繁にお世話になっているなら三回に一度お礼を

留守中に配達物が届けられた場合、隣の人に預かってもらうというケースがよくあります。預かるほうは「まだ帰ってないのかしら」とたえず隣の家の様子をうかがわなければならず気苦労が多いもの。それなのに、こうした精神的な負担に気づかず、荷物を届けてくださっても「どうもすみません」と当然のことのように受け取っているようではトラブルの原因になっても仕方ありません。まして、留守がちでたびたび預かってもらっているなら、きちんと感謝の気持ちを表すことが必要です。配達物の中身が地方の産物などおすそ分けできるものなら、それを持参するのがマナー。ただ、荷物を預かってもらうたびにおすそ分けをしては、受け取るほうも気兼ねしてしまいます。頻繁に預かってもらっているのなら、三~四回に一度くらい「いつもお世話になって」と持参し、中元・歳暮の折にも感謝の気持ちを。

長期間、家を留守にするときはどうすればいい?

新聞や郵便物について事前に手配しておく

旅行などで、長期間、家を留守にするときには、郵便物を局止めにするように手続きをしておきます。また、新聞が郵便受けにたくさんたまっているのはとても見苦しいものですし、防犯の面からいっても物騒なことですから、事前に新聞の販売店に連絡して配達を止めてもらうようにしましょう。配達物は、マンションに住んでいるのなら管理人さんに受け取ってもらえるよう頼んでおけばいいでしょう。

配達物についての約束事を決めておく

配達物がナマモノだった場合は、預かったほうも対処に困ってしまいます。こんな場合にどうすればいいかを事前に決めておくようにしましょう。

近隣に仲のいい方や管理人さんがいらっしゃるのなら、「もしも、ナマモノなどの食べ物が届いたときには、遠慮なく包みを開けて食べてください。どこから何をいただいたかだけ控えておいていただけますか」と頼んでおくといいでしょう。

近隣の方にも不在期間を報告しておく

近隣の方へ報告もせず長いあいだ家をあげていると、電気がついていない、郵便物や新聞がたまっているなどの状況から、不審を抱かせてしまうことになります。不在期間と緊急時の連絡先程度は知らせておきましょう。時折、電話などで様子を尋ねるのもいいでしょう。