私は、“福祉”に関わる仕事をしたいと考えて就職活動を行っていました。この“福祉”とは、「日常生活の中のしあわせ」という幅広い意味を持ったもの。つまり、人々が日々の生活の中にしあわせを感じられるような、そのしあわせを提供できるような仕事をしたいと思っていたのです。そこで着目したのが“ギフト”というビジネスでした。“ギフト”を通して「ありがとう」「おめでとう」といった言葉が交わされ心が通い合うこと、それはささやかではあっても、そこにしあわせが生まれることだと思ったのです。ギフト業界の中でも当社は昔からCMで馴染みがあり、また採用担当者との会話や面接を通じ、企業風土の温かさを感じて入社を決めました。
入社後は営業を約4年間経験して、現在の部署に配属になりました。ギフト商品をお客様に提案する際、最大のツールとなるのがカタログです。このカタログに掲載する商品の企画が私のミッション。カタログには多彩な商品が掲載されていますが、私は服飾雑貨のカテゴリーを担当しており、主にバッグや皮革小物、傘等の商品を扱っています。シャディの主な顧客層である40〜50代の女性のニーズやトレンドを意識しつつ、継続的に売れる商品を見極め、商品を選定していくのがメインの業務になります。メーカーから商品の提案を受け、商品自体の品質や価格を吟味し、実際の使用シーンやカタログのページ構成もイメージしながら、一人でも多くのお客様に喜んで頂ける商品選定を心がけています。
ギフトカタログに掲載する商品というのは、欠品を発生させない安定供給が可能であることが必須条件。そのため、基本的には王道ブランドや定番商品が選定されます。コンサバティブな商品は、幅広く受け入れられやすいという側面はあるものの、主要顧客層である40〜50代の女性にも、定番商品だけではなく多彩なニーズがあるはずではと考えました。たとえば、可愛いものへの憧れや夢のある世界など……そこで私は、シンデレラをモチーフに“可愛らしさ”や“キラキラ感”が演出されたバッグを選定し、カタログに掲載することにしました。かなり冒険的なことでしたが、反響は大きく、そのバッグは多くのお客様に選んでいただけました。このように、自分の発想やアイデアを明確なカタチにできること、そしてその手応えをビビッドに感じることができるのが、この仕事の一番の魅力です。
カタログに掲載する商品を決定してから発刊にいたるまでは、数ヶ月を要します。校正業務や発刊直前での商品差し替え、欠品など思わぬトラブルに苦労することも少なくありません。しかし、手塩にかけた商品ほど、売上げが向上すると達成感もひとしおです。売上げの向上は、より多くのお客様に気に入っていただけたことの証であり、そこには確かな“しあわせ”が生まれているのですから。今後は、より多くのお客様に喜んでいただくためにも、時代や旬のトレンドを見極め、タイムリーな商品を販売店に提供していきたいと考えています。そのためにも、自分の感性を磨き、情報を的確にキャッチするなど、マーチャンダイザーとしてのスキルアップに貪欲に取り組んでいきたいと思っています。
マーチャンダイジングは、モノを自分の力で創りあげていくことや、新しい企画や表現を考えることが好きな人に合っている仕事です。また、人と触れあう仕事でもあるためコミュニケーション能力も不可欠。こだわりを持つことや好奇心の旺盛さも大切ですね。失敗をおそれず、何に対しても積極的に取り組める、そんな後輩と一緒に働きたいと思っています。仮に失敗しても、そこから何かを学び取って次に活かすことができる、そんな前向きな人に期待しています。