お悔やみ事
「葬」とは葬儀のこと。
思いがけないときにやってくるのが悲しみの儀。
素早く対応できるように心がけましょう。
法要に招かれたら?
招かれたらできるだけ出席する
法要は、故人と関わりの深い人を招くものですから、案内があったときは、できるだけ出席します。また、施主側も準備の都合がありますから、出欠の返事は早いめに連絡します。
一周忌は喪服を。年忌法要は地味な平服でもよい
一周忌までは、略喪服程度かそれに準ずるものにします。三回忌以降は、地味めの平服でいいでしょう。
男性は、ダークスーツに無地の地味なネクタイを組み合わせます。女性は、グレー、紺などのスーツやワンピース。アクセサリーをつけるなら、パール、オニックスの一連ネックレスかブローチ。和服なら地味な無地か小紋の着物に色喪帯、三回忌以降は小紋や喪に準ずるような付け下げでもいいでしょう。
法要の香典は葬儀よりも少なくてよい
法要には香典を持参しますが、その額は法要の規模や地方の習慣などによって異なりますが、一般的に葬儀の際に包んだ額の半額程度を目安にします。
また供物を持参する場合は、仏式の場合は生ぐさものは避けます。キリスト教式の場合は、白か淡い色の生花が適切です。
金包の表書きは、仏式の場合は「御仏前」で
仏式は、不祝儀袋に「御仏前」あるいは「御供物料」「御香料」などと、神式の場合は「御玉串料」あるいは「御榊料」「御神前」などと表書きします。キリスト教式の場合は「御花料」として金包を持参します。無宗教の場合は「御花料」「御供」にするといいでしょう。
いずれの宗教の場合もやむを得ず欠席する場合は、事前に金包を郵送し、後日お参りに伺うようにします。
会場には早めに着くようにする
法要の開始される時刻よりもやや早めに会場へ到着するようにします。会場では、まず施主やその家族にあいさつをし、持参した金包や供物を手渡します。
神式では一年祭までは偲び手で
仏式の焼香に代わって、神式では玉串奉奠を行いますが、これは、参列者全員で行う場合と代表の人のみが行う場合があります。代表の人のみが行う場合は、ほかの列席者は二拝二拍手一拝を行います。この際の拍手は一年祭までは偲び手で、音を立てずに打つようにします。
仏式で卒塔婆を立てたい人は前もって施主に申し出る
法要で、卒塔婆を立てて供養する宗派がありますが、これは遺族でなくても立てることができます。卒塔婆には、故人の戒名のほかに立てた人の名前も記されますから、法要のあと、墓参りのときに墓に立てます。
希望する場合は、あらかじめ施主に申し出て、「卒塔婆料」と表書きした謝礼を施主を通 して寺院へ渡してもらいます。金額は決まっています。
法要の引出物はどんなものを?
いくらあっても困らない実用品が好評
引出物は、参列者全員に用意します。金額は、2,000円~5,000円程度が一般的です。品物は、いくらあっても困らない実用品が好評です。また陶磁器なども使われています。引出物を選ぶ基準は、故人らしさのある品ですが、帰路にかさばったり、重かったりするようなものは避けるようにします。三回忌ぐらいまでは、これに菓子やお茶などをつけて二重ねにする所、決まりものがある地域もありますから、法要をする地区に詳しい人にたずねてみることも必要でしょう。
最近では、参会者が好きなものをカタログから選べるカタログギフト・システム、シャディのアズユーライクを利用することも多くなっています。引出物の表書きは「粗供養」あるいは「志」とします。
1 | シーツ |
---|---|
2 | バスタオル |
3 | 陶器・漆器 |
4 | 鍋 |
5 | タオルセット |
6 | 海苔詰め合わせ |
7 | お茶 |
8 | アズユーライク (カタログギフト) |
9 | マット類 |
10 | 肌布団 |
(シャディ調べ)
法要での僧侶の謝礼は?
お布施としては20,000円~50,000円程度の金額
お布施としては20,000円~50,000円程度の金額
謝礼には特別な決まりはありません。あくまでも施主の感謝の気持ちですし、また法要の規模、寺院や僧侶の格式、日ごろのつきあいなどによります。
一般的に20,000円~50,000円程度の金額で、現実には30,000円ぐらいが多いようです。白封筒に入れ、「御布施」あるいは「御礼」などと表書きします。
寺から出向いてもらった場合は「御車代」も包む
自宅や会場を借りて法要を行うときは、別に車代を包みます。車代はタクシー代プラスアルファ程度を考え、5,000円あるいは10,000円など区切りのいい金額を、お布施とは別の金包に包み「御車代」とします。
ただし、施主側が車で迎えに行った場合やハイヤーなどを差し向けたときは、車代はいりません。
会食を省略したときや僧侶が辞退したときは御膳料を
一般的に法要の後、供養のために会食をしますが、それを省略したときや僧侶の都合で辞退されたときは、「御膳料」として食事代を別に包みます。金額は、食事代プラスアルファ程度で、5,000円あるいは10,000円くらいと考えます。表書きは「御膳料」で。「寸志」と表書きするのは、本来は目下の人向けの書き方です。僧侶などへの金包には使いませんので注意しましょう。
僧侶が、参列者の人よりひと足早く帰る場合に、引出物を差し上げることを忘れないようにしましょう。品物は、ほかの参列者と同じものでかまいません。
法要の費用を兄弟姉妹で負担することが多くなった
法要を行う場合、僧侶への謝礼、参列者・僧侶への引出物、会食費などが主な費用になります。また会食を自宅以外で行うときは会場費なども必要です。
それらの費用は施主が負担しますが、最近では、兄弟姉妹もそれぞれ分担することが多くなっています。しないときは、施主以外の遺族は「御仏前」を包みます。
神式やキリスト教式の謝礼は?
神式では玉串料か御礼を
仏式の年忌法要にあたる式年祭は、10年祭まで盛大に行われます。式とその後の会食がありますが、お礼として「御玉串料」を。神職を招いて行うのですから「御車代」それに「御膳料」を別に包みます。
キリスト数式では教会への「献金」として
カソリックの追悼記念のミサやプロテスタントの記念式には、それぞれ「ミサ謝礼」「記念献金」として教会へ献金するほかに、神父や牧師個人へのお礼として、「御礼」、教会外で行うときは「御車代」を包みます。