ご親族が入院された場合、お見舞いをいただく機会もあるでしょう。
しかし、入院中にお見舞いをいただきながら、「闘病の甲斐もむなしく亡くなってしまった」という場合、非常に辛く悲しい出来事ですが、「お見舞いのお返しをどうしたらいいのか」という心配事も出てきます。しかし、実際はお葬式の準備などに追われ、聞いたり、調べている時間もない場合が多くなります。この記事では、そんな時にでもすぐに対応できるよう、ご本人が亡くなってしまった場合のお見舞いのお返しの方法をご紹介いたします。
お見舞いのお返しを贈る前に亡くなった場合は?
ご本人が亡くなってしまった場合は、一般的にお見舞いのお返しを贈らなくても問題はありません。しかし、お見舞いをくださった方でしたら、葬儀に弔問してくださる場合が多いです。その場合は、香典と頂いたお見舞いのお礼を兼ねて、「香典返し」としてお渡しするのが一般的です。また、香典返しとお見舞返しをそれぞれ用意する贈り方もあります。香典のお礼状とは別にお見舞いに対するお礼も添えるとより丁寧になります。
お見舞いのお返し(弔事)の時期と贈り方
香典返しとお見舞いの御礼の準備方法は違ってきます。
また、手書きのお礼の手紙を同封すれば、より心のこもったお返しになります。
「御見舞御礼」として分けて贈る場合
お香典返しと御見舞御礼を両方用意して贈る場合は、49日の忌明け後にそれぞれ異なる品物を選び、2品を同時に贈るのが一般的です。それぞれ「黒白または黄白の結び切り」の掛け紙(のし紙)を付けた弔事包装で贈ります。表書きは、「御見舞御礼」として贈る場合は「御見舞御礼」または「生前見舞志」とし、「香典返し」の場合は「志」や「満中陰志」とします。宗教・地域性によって、使用する掛け紙が異なりますのでご注意ください。
「香典返し」に含んで贈る場合
「香典返し」に含んで贈る場合は、49日の法要後にお見舞返しの分の金額を含めた品物を用意します。「黒白または黄白の結び切り」の掛け紙(のし紙)を付けた弔事包装で、表書きは「志」や「満中陰志」とします。宗教・地域性によって、使用する掛け紙が異なりますのでご注意ください。
何を贈ればいい?
一般的には手元に残らない消えものが良いとされています。海苔・お茶・お菓子などの食べ物やタオル・洗剤・石鹸などの実用品が定番です。
お礼状の文例
ご本人が亡くなった場合、遺族の方が代わりにお見舞いのお返しのお礼状を書きます。
以下の文例を参考にして、しっかりお礼をお伝えしましょう。
御見舞 ありがとうございました。
故人の病気療養中に際しましては
真心こもる御見舞と励ましを賜り
厚く御礼申し上げます
残念ながら願い叶わず永眠致しましたが
あたたかいお言葉やお心遣いを承り
心の支えになったことと存じます
ささやかではございますが
心ばかりの品をお贈りいたします
どうぞお納めくださいますよう
お願い申し上げます
まとめ:感謝の気持ちをお返しする方法は香典返しだけではありません
生前にお見舞いをいただいた方々へ感謝の気持ちを込めてお返しする方法は、「お見舞い返し」や「香典返し」だけではありません。
お手紙でのお礼や、折々のあいさつをまめにしたりといったことでも気持ちがきちんと伝わりますので、感謝の気持ちを伝える心がけが大切です。