お祝い事
「冠」とはお祝いのこと。
年を重ねていく節目にある
さまざまなお祝い事について。
妊娠5ヶ月目に行う安産祈願のお祝い事「帯祝い」とは?
帯祝い(着帯祝い)とは?
帯祝いとは、安産祈願と子供が丈夫に育つように願いを込めて、一般的に安定期といわれる妊娠5ヶ月の妊娠16週から19週頃の「戌の日」に合わせて妊婦が腹帯(岩田帯)を巻く習慣のことです。
この習慣は、多産でお産の軽い犬にあやかったものと言われています。お腹の位置を安定させたり、必要以上に大きくなるのを防ぐためにされてきたとも言われ、かつては親類縁者に妊娠を知らせる意味合いもあったようです。
家制度のあった昔は、嫁の方の実家や仲人から紅白の絹地・さらしに安産のお守りをつけて贈られていました。現在は儀式にのっとるよりも、腹帯はお腹を冷やさず安定させることを考えて、さらし帯だけでなく専用のガードルやコルセット式を選ぶのが一般的です。
地域によって異なる「帯祝い」の習慣
帯祝いの習慣はさまざまで、地方によっては白木台に、さらし、のし、友白髪(麻のひも)、肴、赤飯(あるいは祝金包)など五品を揃えた「帯祝いセット」が売られているところもあります。
石川県では「コロコロだんご」という餅を妻の実家でつき婚家や親戚に贈るならわしがあります。同じ北陸でも富山県では「コロコロだご」という呼び名で、こちらは妊婦 が臨月に実家へ帰るときにこの餅を持って帰るようです。
愛知県の尾張地方では、十六週あるいは二十四週以降の戌の日に、妻の実家から婚家へ腹帯と一緒に赤飯を贈ります。福岡市では身内だけの祝宴を催し、そのあと重箱に詰めた赤飯にナンテンの葉と塩の包みを添えて親戚に配る習慣が残っています。
帯祝いの祝い方
「帯祝い」は、両親や親族など内輪で祝うのが一般的です。神社で参拝した後、いただいた腹帯を巻き、両家の両親や親族を交えて食事をします。
現在は特に決まりはないので、夫婦で祝い膳を囲んだり、お互いの両親を招いてお赤飯などでお祝いするのも一つの方法です。
妊娠五か月目といえば安定期に入ったばかりの時期です。体調には個人差があるので、妊婦さんの体調第一で行いましょう。戌の日は月に2~3回あるので、カレンダーなどで予め調べておくと良いでしょう。
帯祝いの贈り物マナー
帯祝いでは、身内の方が腹帯(岩田帯)をお祝いとして贈るのが一般的です。
帯祝いは安定期に入った時期ですので、友人や職場の方など付き合いのある方に妊娠を報告する人も多いかもしれません。帯祝いとして、というよりも妊娠のお祝いとして何かプレゼントをしたいという方も多いでしょう。
身内以外の方や、岩田帯以外の贈り物をする場合は、妊娠期間にもらって嬉しいおしゃれなマタニティ用品や妊娠中に食べられるフルーツ、カフェインレスの飲み物などがおすすめです。何が欲しいか分からない場合は、現金やカタログギフトも良いでしょう。
また安定期に入ったとはいえ、帯祝いの時期にはベビー用品や赤ちゃん向けのギフトは避けるのが無難です。赤ちゃんのお祝いは、無事に出産を終えてからにしましょう。
また帯祝いの相場は、関係性にもよりますが3000円~5000円が一般的です。現金を贈る場合には、縁起が悪い印象を与える4000円、6000円、9000円は避けたほうが良いでしょう。
また岩田帯を贈る際ののしには紅白蝶結びの水引をつけ、表書きは「祝の帯」「御祝」「帯祝」とします。お祝い金を贈る場合は表書きに「御帯祝」「御祝」「御着帯お祝」「寿」などとします。そして、金封は「紅白あわび結び」「紅白花結び」にしましょう。
帯祝いにお返しは必要?
帯祝いは一般的には身内で行うお祝いですので、お返しは用意する必要はありません。お返しをする場合は「帯内祝」「着帯内祝」と表書きし、お赤飯や祝い肴などで内祝いをするのもおすすめです。
遠方の親族やお友達、職場の方から妊娠のお祝いとして帯祝いやギフトをいただいた場合には、受け取ってからできるだけ早く、お礼の連絡をしましょう。
高額なお祝いをいただいた場合や、何かお返しをする場合は通常の内祝いと同じようにお祝いをいただいてから1ヶ月以内に、1/3~半額程度の品物を贈るのがよいでしょう。
地方別・帯祝いの風習
帯祝いの習慣もさまざまで、地方によっては白木台に、さらし、のし、友白髪(麻のひ も)、肴、赤飯(あるいは祝金包)など五品を揃えた「帯祝いセット」が売られているところもあります。
石川県では「コロコロだんご」という餅を妻の実家でつき婚家や親戚に贈るならわしがあります。同じ北陸でも富山県では「コロコロだご」という呼び名で、こちらは妊婦 が臨月に実家へ帰るときにこの餅を持って帰るようです。
愛知県の尾張地方では、十六週あるいは二十四週以降の戌の日に、妻の実家から婚家へ腹帯と一緒に赤飯を贈ります。福岡市では身内だけの祝宴を催し、そのあと重箱に詰めた赤飯にナンテンの葉と塩の包みを添えて親戚に配る習慣も残っています。