お悔やみ事
「葬」とは葬儀のこと。
思いがけないときにやってくるのが悲しみの儀。
素早く対応できるように心がけましょう。
精進落としに招かれたときのマナーは?
遺族からすすめられた席につく
精進落としは、遺族、近親者のほかに、親しい人や世話役などが出席します。遺族からすすめられたら、なるべく出席するようにします。
座席は、一般的には上座を避けて座りますが、すすめられた席がたとえ上座でも遠慮せずにすすめられるままに座り、遺族の気持ちを素直に受けるほうがよいでしょう。
故人の死に結びつくような話題は避ける
精進落としの席はくつろいでよいのですが、大声で話したりすることは控えましょう。故人の思い出話などを交わしたりしますが、故人の最期の様子などを話したり、病気のことの詮索などを行うのはマナー違反です。
また、お酒を飲み過ぎて気まずい雰囲気にならないように気をつけたいものです。
遺族への慰めや励ましの言葉は?
精進落としの席で、改めてお悔やみを言う必要はありません。通夜や葬儀などで張りつめていた気持ちがゆるみ、急に気落ちしたり、疲れが出たりしますから、「お力を落とさずに」や「お寂しいでしょうが、元気をだしてください」などと、遺族を励ましてあげましょう。このような言葉が、どれだけ遺族を力づけるかを知っておきましよう。
精進落としの席でのあいさつ
精進落としの席では、喪主が開会と閉会のあいさつを行います。あいさつの内容は、葬儀に参列、協力してもらったことのお礼が主になります。
出席する人は、身内や親しい人たちですので、堅苦しい、長々としたあいさつは不要です。開会と閉会のどちらも簡単にあいさつします。
開会では、葬儀に参列してもらったことと、さまざまな協力にお礼を述べ、料理をすすめます。
「本日は、故○○○の葬儀にお力添えをいただき、まことにありがとうございます。おかげさまで、無事に葬儀を終えることができました。故人もさぞ喜んでいることと存じます。改めてお礼申し上げます。
ここにささやかではありますが、精進落としの小膳を用意いたしました。どうぞお召し上がりのうえ、おくつろぎください」
宴のなかでは、喪主は、一人一人にお酌などをして感謝の気持ちを伝えます。
閉会の場合も、喪主が頃合いを見計らって立ち、あいさつをします。
「本日は、皆様まことにありがとうございました。もっとごゆっくりしていただき、○○○の思い出を語っていただきたいところですが、あまり長くお引き止めしては申し訳ありませんので、このへんでお開きにさせていただきたいと思います。これからもお世話になることと存じますが、どうかよろしくお願いいたします」などといったあいさつで締めくくります。