お中元の「のし・包装」マナー

お中元の「のし紙・包装」はどうすればいい？

内祝いやお祝いなどの一般の贈りものと同じように、お中元ものし紙を掛け包装した状態でお贈りします。

のし紙とは、水引きとのしを印刷した紙のことを指します。のし紙にはいくつか種類がありますが、お中元の水引きは、末永くお付き合いをしていきたい方に、また来年も贈ることができるようにと願いを込めて「紅白蝶結び」の水引きを用います。

表書きは、水引きの上部中央に「お中元」または「御中元」と書き、下部に名前を書きます。

のし紙の下部に書く名前は、どのような間柄の方に贈るかで異なってきます。例えば、家族でお中元を贈る場合には「姓」のみを記入するか、一家の大黒柱の「姓名」を書くのが一般的です。会社の上司や恩師など目上の方に贈る場合は、「姓名」を書きます。

連名で贈る場合には、表書きの真下に目上の方の氏名を書き、順に左に並べて書いていきます。のし紙に記載する連名は3名までとし、4名以上の場合は代表者の氏名だけを書き、その左横のやや下に「他一同」とし、別紙に全員の氏名を書きます。

のし紙の掛け方には、「内のし（中のし）」と「外のし」の2種類があります。

配送でお贈りする場合や気持ちを控えめに表現したいときには「内のし」、気持ちを強く表したい場合や手渡しする場合は「外のし」とします。

一度だけ贈る場合や喪中の場合の表書き

今年だけお世話になった方に贈りたい場合はどうすればいいのでしょうか？お中元は一度限りでは失礼にあたるので、一度だけ贈る場合は表書きを「御礼」などにしましょう。

また、喪中の方にお中元を贈りたい場合、お祝いごとではないので贈っても差し支えはありません。忌明け前の場合は、時期を考えることが必要です。日にちをずらし、四十九日を過ぎてから「暑中御見舞」として贈るとよいでしょう。

略式の短冊のし

「のし紙」自体も、のしや水引きを印刷したものですから略式なのですが、短冊のしは、さらに簡略化したものです。贈りものをするときは、本来なら体裁を整えてお渡しするものです。しかしながら、資源を大切にする意味でも略式にするのは、これからの時代に必要なことかもしれません。
短冊のしはのし紙をさらに簡略化したものですから、贈る相手との関係で考えた方がよいでしょう。また手渡しする場合にも不向きな形態となる場合がありますので、注意が必要です。

シャディでは「まごころエコ」活動の一環として、環境に配慮した「簡易包装」を採用しております。お中元ご用途でご注文いただいた場合、簡易包装のうえ、「お中元用の短冊シール」を貼り付け、お届けいたします。
もちろん手渡しの場合や簡易包装を希望されない場合は、のし・包装紙もお選びいただけます。

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お中元の水引・のし

"のし"は元々、海で獲られるあわびの身を薄く長くそいで干物にし、それを熨した（のした＝伸ばした）“のしあわび”を生ものの象徴として祝儀用の肴に用いたことに始まります。その後"のし"は「伸びる＝永続」の意味を持ち、祝意を表す進物にも添えるようになりました。
また、中国でも“干しあわび”を長寿の薬として重宝していたことから“のし”は慶事にのみ用いられるようになりました。不祝儀の際には、引き伸ばすという意味を嫌うとともに、生き物を殺してはかわいそうという思いから、のしは使いません。また贈りものが肉や魚、卵、魚介類などの場合は、それ自体が生ものですので、のしを付ける必要はありません。

"水引き"には結び方が「結切り」と「蝶結び」の2種類があります。人生に一度しかない贈りもののときは「結び切り」、それ以外は「蝶結び」と覚えている方も多いでしょう。

慶事において水引きの本数は5本・7本・9本と奇数で作られています（5本を2組使う10本もありますが、奇数の5本を倍にして豪華さを表すとともに十分に満ち足りているという意味合いを持ち、婚礼のときに使います）。

これは「割り切れる＝分かれる・離れるなどの縁起の悪い印象を持つ偶数を陰数、奇数を陽数」とする中国の陰陽説からきているようです。また5本に束ねたものを基本結びとしているのは、五行説（※）が影響していると考えられています。
水引きは本数が多く長いほど立派であり、5本・7本・9本が祝儀で用いられる水引きの数で、一般では5本・7本を使うことが多いです。

※五行説とは・・・中国古来の世界観。木・火・土・金・水の五つの要素によって自然現象・社会現象を解釈する説。