お悔やみ事
「葬」とは葬儀のこと。
思いがけないときにやってくるのが悲しみの儀。
素早く対応できるように心がけましょう。
どんなときに弔問を遠慮する?
間近に慶事をひかえているとき
弔問することで遺族がいっそう悲しむ場合
例えば、こどもを亡くした親の前に同じ年かっこうの人が弔問することは、親の悲しみや嘆きを増幅させることになりがちです。このような場合も弔問はひかえ、通夜や葬儀に参列するようにします。
急死で事情がわかりにくい場合
事故死や変死などの場合は、第三者のすぐの弔問はひかえたほうがよいでしょう。近親者であれば、すぐに駆けつけて遺族を励ますことも必要でしょうが、事故死や自殺などのときは、密葬だけですませることもありますから、遺族の気持ちをくんで連絡がなければひかえます。
弔辞を頼まれたときの準備は?
断らずに引き受けるのが礼儀
遺族から頼まれたときは、よほどの事情がないかぎり引き受けるのが礼儀です。また弔辞の依頼はないけれど、どうしても弔辞を述べたいときは、その旨を喪家に伝えても非礼にはあたりません。ただ早い時期に申し出るようにします。押しつけにならないよう、喪家への配慮も忘れないようにしたいものです。
ほかの人の弔辞と重複しないように気をつける
弔辞をほかに読む人がいる場合は、内容が重複しないように、また長さなども遺族とよく相談しておくとよいでしょう。一般に弔辞の長さは400字詰原稿用紙で3枚程度で、時間にして約3分ぐらいになります。
個人的な内容は避ける
弔辞は、故人を送る惜別の言葉ですから、名文を考えようとするよりも、素直に自分の心の内を綴っていくとよいでしょう。ただし感傷的にならないように、そして個人的な内容は避けるようにします。故人の人柄、業績や思い出などを素直な言葉で表現します。「たびたび」や「かさねがさね」「迷う」「浮かばれない」などの言葉は使わないようにします。また、冥福などの仏教用語を他の宗教の葬儀で使わないよう注意しましょう。
具体的なエピソードを入れて故人の人柄を語る
弔辞のポイントとして、次のようなことがあげられます。
(1)冒頭で哀悼の意を表す
(2)故人の人柄を語る具体的なエピソードを入れる
(3)遺族の深い悲しみにお悔やみを述べる
(4)冥福を祈る言葉で締めくくる。
巻紙あるいは奉書紙に薄墨で書く
弔辞は巻紙か奉書紙に薄墨で書くのが正式とされています。「弔辞」と表書きした上包みを左前にあわせて包みます。
弔電文例
- ・謹んで哀悼の意を表します。19字
- ・ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげます。27字
- ・ご逝去を悼み、ご冥福をお祈り申しあげます。28字
- ・ご尊父様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげます。34字
- ・ご母堂様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげます。34字
- ・ご逝去の報に接し、心からお悔やみ申しあげます。30字
- ・在りし日のお姿をしのび、心からご冥福をお祈り申しあげます。37字
- ・ご生前のご功績をしのび、心からご冥福をお祈り申しあげます。39字
- ・ご主人様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげます。35字
- ・ご令室様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげます。35字
- ・ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげますとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。51字
弔辞の折り方
上包みは奉書紙で、折った弔辞に合わせてつくる。
巻き紙の場合、開きながら読めるように後ろから巻く。
弔辞の包み方
1.弔辞をこの位置に置く
2.最初に右側から折る
3.上下をうらがわに折り返す
4.「弔辞」と表書きをする