のし
日本文化の誇れる「ラッピング」表書きと水引。
贈り物の達人を目指しましょう!
水引とは何か?結び方は?
結婚祝いや弔事では蝶結びは使わない
包んだ紙が開かないように結ぶのが水引です。これはかつて中国からの渡来品の箱が紅白の麻糸でくくられていたのが変化したものと言われ、このため一般慶事には紅白、結婚や長寿のようなお祝いごとには豪華でおめでたい金銀を用いることもあります。反対に、弔事には黒白か銀一色のものを使うのが一般的。ただし、神式には白のみ、また法事などの先祖祀りには黄白を使う地方もかなりあるようです。
水引の数は、一般には五本。大きな品や大事な贈り物には七本、九本などと奇数で増やしていきます。しかし、最近では既製の水引は五本がほとんどで、結婚祝いの場合は二筋合わせて十本にすることが多いようです。
結び方は、しっかりと固く結ぶ本結びが「結び切り」と呼ばれているもの。一般の贈り物には両方に輪をつくる「蝶結び」、さらに一方だけ輪をつくる「片輪結び」もあります。これは端を引くとすぐほどけるので、ちょっとした贈答品に使う略結びとされています。うまく結ぶコツは、水引をしごくこと。とくに結び目になる部分は、よくしごいておくと結びやすいでしょう。
最近では、地方によって結び方の習慣が違うことも心得ておきましょう。二度とあってはならない結婚祝いや弔事には本結び、何度あってもいい贈り物には蝶結びにするのが関東を中心とする傾向。関西では一般の贈り物でもていねいにしたいときは結び切りを使います。
「結び切り」
- 1.金銀水引10本を揃えて左手で中央を持ち、右手で結び目にあたる部分をしごいて、しなやかにする
- 2.右手に金、左手に銀を持ち、箱の中央に中心を合わせ、幅に合わせて左右を上に折り曲げる。そのまま箱の下に入れる
- 3.水引10本を揃えたまま、表面中央で銀を上にして左手で合わせて持ち、銀を下からすくって上に引き、十文字にする
- 4.左手中指で結び目を押さえながら、金を輪にして先端を右に向ける。銀を上からかぶせて下から金の輪に通す
- 5.結び目の押さえを右指に変えて、銀を引き抜き、金銀を同時に左右に引き、最後は一気に力強く水平に引いて結ぶ
- 6.水引が平らに揃うように結び目を整え、先端は左右上向きに形づける。先は10本揃えて一気に切る
- 7.でき上り。結ぶ過程でいつも10本揃えておくことと、交差させた結び目をつねに指で押さえてゆるめないのがコツ