お中元・暑中見舞い マナー・豆知識
お中元のお返しは必要?
お返しのお礼状の文例や時期、品物のマナー
お中元のお返しは必要?
お中元のお礼状やお返しを贈る際のマナーを紹介
お中元のやり取りに慣れていない場合は、お中元をいただいた際のマナーやお返しが必要なのか悩む方も多いと思います。ここでは、お中元のお返しを贈るかどうか、お礼状の送り方、お返しを贈る際のマナーなどわかりやすくご紹介します。
目次
お中元のお返しは必要?
お中元はお祝い事ではなく日頃お世話になっていることへの感謝の気持ちを込めてお贈りするものです。ですので必ずしもお返しを贈る必要はなく、お中元のお返しはしないケースが一般的になっています。ですが、相手との関係性によってはお返しを贈る方が良い場合もあります。また、「お返しをしてはいけない」ということはなく、品物でお返しすることも問題ありません。
お中元をいただいた際は、贈ってくれた相手に感謝の気持ちを伝えることが大切です。品物を贈らない場合も、お礼状を送るなど相手にお礼の気持ちを伝えるのが基本的なマナーです。お中元を受け取ったら、まずはお礼を伝えましょう。
お中元のお礼状を贈る時期・マナーは?
感謝の気持ちがこもったお中元をいただいたらお返しを贈る・贈らないに関わらず、まず初めに贈ってくださった方にお礼の気持ちを伝えましょう。とても親しい関係の方に限っては電話でのお礼でも構いませんが、そうでない場合は手紙やはがきでお伝えするのが礼儀といえるでしょう。
お礼状は、封書で先方に送るのが最も丁寧な方法です。上司や目上の方にはがきでお礼状を出すのはできるだけ避けた方が良いでしょう。もしも、はがきで出す場合には、「葉書にて失礼いたします」といったひと言を必ず添えるようにしましょう。他には、お礼をカードに書いて、封筒に入れて送る方法もあります。
お礼状は、確かに受け取りましたという報告にもなりますので、あまり間をおかず、できれば品物が届いてから3日以内に出すようにしましょう。
お中元のお礼状の書き方
お中元のお礼状に関する書き方のポイントや文例をご紹介します。相手に失礼のないよう、基本的なマナーを押さえておきましょう。
◆お礼状の基本構成
お中元のお礼状の基本的な構成は、以下のとおりです。
・頭語
「拝啓」など手紙の冒頭に書く挨拶にあたる言葉で、手紙の終わりに書く「敬具」などの結語と対で用います。
・時候の挨拶
時候の挨拶とは季節や天候などを表わす挨拶の言葉で「頭語」の後に続く礼儀文です。時候の挨拶は、月や時期によって変わります。お礼状を書くタイミングに合わせて入れましょう。
お中元が届く時期に使える時候の挨拶には、以下のようなものがあります。参考にしてください。
- ・6月下旬:「向暑の候」「向夏の候」
- ・7月(全般):「盛夏の候」「猛暑の候」
- ・7月下旬~8月7日頃(立秋)まで:「晩夏の候」「残夏の侯」「猛暑の候」
- ・8月8日頃(立秋)から8月22日頃まで:「残暑の候」「立秋の候」
・相手の近況・健康を尋ねる
時候の挨拶の次に続けて、相手の体調や近況をたずねる言葉を書きます。
例)
「皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。」
「貴社におかれましては益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。」
・お中元をいただいたお礼
お中元をいただいたことへのお礼の言葉を書きます。日頃お世話になっていることへの感謝の言葉を添えるとより丁寧な印象に。
・相手の健康や息災を願う言葉
相手や相手のご家族を気づかう言葉を入れます。
例)
「暑い日が続きますが、どうぞご自愛ください。」
・結語
冒頭に書いた頭語と対の結語を書きます。
例)
拝啓⇔敬具
・日付や差出人
結語の後に、日付と自分の名前を書きます。
お中元のお礼状の文例
お中元のお礼状の文例を贈る相手別にご紹介します。
例文を参考に相手によって言葉遣いや文面を調整し、心を込めたお礼状を送りましょう。
ビジネスシーン(会社や取引先)でのお礼状の文例
親戚へのお礼状の文例
友人・知人へのお礼状の文例
お中元のお返しをする場合
上司や目上の方からお中元をいただいた場合や、お世話の度合いがお互い様というとき、いただき過ぎが気になるといったときは、お中元のお返しを贈りましょう。お中元のお返しは、お中元という名目でお贈りするかどうかは相手との関係性や時期によって異なります。
お中元のお返しはいつ贈る?時期によって変わる熨斗の表書き
お中元をいただいてすぐにお返しをすると、「贈りものをした相手からお返しがすぐに届き、かえって気を遣わせてしまったのでは・・・」と思われてしまったり、形式的な印象を与えてしまうこともあります。お中元のお返しを贈る時期は、お中元を受け取ってから1週間~3週間程度を目安にするといいでしょう。
またお中元の熨斗や表書きは、贈る時期によって異なります。立秋の頃までなら熨斗の表書きを「暑中見舞い」とし、立秋を過ぎたら「残暑見舞い」として贈ると良いでしょう。2024年の立秋は8月7日(日)なので、8月7日頃までなら「暑中見舞い」そのあとは「残暑見舞い」となります。
また旅行に行ったときの「お土産」など自然なかたちでお礼をするのも良い方法です。お中元は1回限りではなく継続して贈るものですから、相手との関係性によっては時期に関わらず「お中元」としても良いでしょう。
お中元のお返しの品物・金額
またお返しの品物を選ぶ際には、いただいた品物よりも高価な品物を贈るのは失礼にあたるので気を付けましょう。
お中元のお返しの品物は、7月下旬から8月に届くことを考えて夏に嬉しいアイスやゼリー、ジュースなどのギフトが人気です。ご家庭へのギフトならそうめんやハム、オイルなどの調味料が、会社宛なら個包装のお菓子や飲み切りタイプのジュースやコーヒーが人気です。
またお盆休みなどで家や会社を不在にする方も多いので、お届けする時期に在宅されているか事前に確認したほうがよいでしょう。
直接届けていただいた方へのお移り
直接届けていただいた方には、「お移り(※)」をするのが良いでしょう。儀礼的な「お移り」なら、半紙をたたんだものでいいのですが、それでは儀礼的すぎますから、ハンカチや靴下、あるいは缶詰やクッキーといったちょっとした品物を用意しておいてお返し代わりに贈るようにします。
※お移りとは?
お移りとは、盆や重箱を用いて贈りものをいただいたとき、その器にちょっとしたお返しを入れて渡すこと。日本に古くからある習慣です。もともと「贈答」は神様に御供えした食べ物を全員でまわして食べあった習慣が起源で、移しまわしの習慣の名残と言えます。
「お移り」にはマッチや半紙などがよく用いられますが、これにも縁起をかつぐ意味があります。マッチは硫黄が「祝う」に通じるところから。一方、半紙は習字の稽古用に、また紙が「神」に通じるからという説も残されています。現代では、日常的な贈答に対してもお菓子や缶詰などの品を「お移り」として渡すことも。とくに目下の人がお中元を持参してくれたときは、こうした実用品を用意しておく心遣いがほしいものです。
「お移り」の風習は「これからもまた良いことがありますように」「おつきあいが続きますように」といった願いを込めてのものです。地方によって「おとび」や「おとめ」「おため」など呼び方もさまざまですが、神様の贈りものである「贈べ(たべ)」が変化した言葉で基本精神は同じです。
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