葬儀の際に参列者からいただいた香典に対して、お礼の品物をお返しするのが「香典返し」です。
しかし、香典返しを贈る当事者になることはめったにないため「何を贈ったらいいのかわからない」と悩む方も多いことでしょう。
そこでこの記事では、香典返しに人気のアイテムをご紹介します。金額の相場や、香典返しを贈るときに押さえておきたいマナーについても解説するので、さまざまな疑問にお答えできるでしょう。
ぜひこの記事を最後まで読んで、香典返しの決まりごとを理解し、贈る相手にふさわしい品物を届けてください。
葬儀のお返し(香典返し)に人気の品物
香典返しは、お通夜や葬儀でいただいた香典へのお返しとして贈る品物です。香典は不祝儀であるため、お返しは形が残らない“消えもの”がよいとされています。
“消えもの”というとお茶やお菓子などが一般的ですが、種類が多く、何を選んだらいいのか迷ってしまう方もいることでしょう。
ここでは、ギフト専門店のシャディギフトモールの品物から香典返しに人気の品物をご紹介します。
香典返しで人気の品物は以下の通りです。
- ・カタログギフト
- ・お菓子(洋菓子)
- ・タオル
- ・コーヒー・お茶
- ・海苔
香典返しを選ぶ際の参考にしてください。
カタログギフト
近年は、カタログギフトを葬儀のお返しとして贈る方が増えています。カタログギフトは、贈った相手が好きなものを選べるため、幅広い方に喜ばれています。
また、カタログギフトはさまざまな価格帯のコースが用意されているのが特徴です。
そのため、香典返しを贈る側にとっても何を贈るかあまり悩まずに、予算にあわせて簡単に品物を決めることができる点がメリットです。
シャディギフトモールでは、香典返しにふさわしい落ち着いた表紙のカタログギフトや、グルメに特化したカタログギフトなどさまざまなタイプをご用意しています。ぜひ以下よりチェックしてみてください。
お菓子(洋菓子)
日持ちが長めで、年齢や性別などで好みが分かれにくいお菓子(洋菓子)は、葬儀のお返しとして定番のアイテムです。種類が多く、価格帯も広く設定されているため、選びやすいのもおすすめポイントです。クッキーやフィナンシェなどの焼き菓子やコーヒーとのセットなどが特に人気です。
シャディギフトモールでも、贈る相手に合わせて選びやすいお菓子を豊富に取り揃えていますので、ぜひこちらをご覧ください。
タオル
タオルは香典返しとしてよく選ばれるギフトの一つです。仏式では白装束で仏の世界へ旅立つといわれており、その名残としてタオルやシーツなどがふさわしいとされてきました。
色や柄は特に決まりはありませんが、あまり派手なものではなく落ち着いた色やデザインのタオルがおすすめです。一般的には白やベージュ、モノトーン系の無地など、落ち着いたカラーであまり柄の目立たないものがよく選ばれています。
香典返しにふさわしいさまざまなタオルは、ぜひこちらからチェックしてください。
コーヒー・お茶
日常的に楽しめる嗜好品であるコーヒーやお茶は、消費期限も長く長期間保存ができるため、葬儀のお返しとしておすすめのアイテムです。贈る相手の好みや家族構成を考えて選ぶとよいでしょう。
香典返しにおすすめのコーヒーやお茶をお探しの方は、ぜひこちらからご覧ください。
海苔
海苔も“消え物”のひとつで香典返しで人気の定番アイテムです。海苔も賞味期限が長く長期保存が可能なのも嬉しいポイントです。
普段はあまり買う機会の少ないブランド品の海苔を贈ると、喜ばれることでしょう。
香典返しに海苔を選びたい方は、ぜひこちらからチェックしてみてください。
贈る相手別で選ぶ葬儀のお返し
香典返しの品物はたくさんの種類があるので、贈る相手別に選ぶとよいでしょう。ここでは贈る相手別の予算の相場と、おすすめの香典返しを紹介します。
香典返しを贈る相手は、大きく分けて以下の3つです。
- ・上司・目上の方
- ・親族の方
- ・友人・同僚の方
それぞれみていきましょう。
上司・目上の方
会社の上司や目上の方から個人的にいただいた香典に対しては、半返しの香典返しを贈るのが相場です。
上司や目上の方への香典返しは、高級感のあるブランドタオルや産地銘茶の詰合せ、有名ホテルの高級食材などが向いています。相手の家族構成が分からない場合は、カタログギフトもおすすめです。
忌明け法要後に会社に持参し、手渡しするのがよいでしょう。
また、葬儀などで長期にわたって会社を休むことで職場に負担をかけてしまう場合は、香典返しに挨拶状を添えて渡すのがマナーです。
親族の方
親族の方からの香典は、相場よりも多めにいただく傾向があります。そこには「葬儀の足しに」や「生活のために」という思いが込められているため、必ずしも半返しをする必要はありません。
香典の額が5万円や10万円だった場合、3分の1返しでも高額の香典返しとなります。
親族であれば家族構成も分かっているので、相手に合わせた香典返しを選びやすいでしょう。大人数であればタオルや洗剤などの消耗品、料理好きであれば調味料の詰合せがおすすめです。
小さな子どもがいる家庭にはジュース、年配の方であれば銘茶や佃煮など、家庭環境に合わせた品物を贈りましょう。
友人・同僚の方
友人の場合、香典返しは一般的に半返しか3分の1返しが相場といわれています。良く知っている間柄であれば、相手の好みに合ったお菓子やタオル、ハンカチセットなどがよいでしょう。
会社の同僚から個人的に香典をいただいた場合も、友人と同様に半返しか3分の1返しで香典返しを選びます。
「社員一同」など、所属する部署から連名で香典をいただいた場合は、香典返しとして箱入りの品物を用意し、各人に配りましょう。個包装のお菓子やスティックコーヒーなど、小分けができる品物がおすすめです。
葬儀のお返し(香典返し)を贈るときに気をつけたいポイント5選
贈り物にはさまざまな種類がありますが、中には香典返しとしてふさわしくない品物もあります。
ここでは相手に失礼がないように、香典返しを贈るときに気をつけたいポイントを5つ挙げて解説します。
- 1.不祝儀を残さない“消えもの”を贈る
- 2.贈る相手に好まれる品物を選ぶ
- 3.贈ってはいけないもの・タブーとされる品物を選ばない
- 4.会社・法人名義からの香典の場合、お返しは不要である
- 5.お返しを辞退された方にはお礼状などで感謝を伝える
順番に詳しくみていきましょう。
1.不祝儀を残さない“消えもの”を贈る
香典返しは、不祝儀を後に残さない“消えもの”を贈るのが定番とされています。“消えもの”には「不幸が消える」という意味があり、不祝儀を通じて相手に不幸が及ばないようにという思いが込められています。
「食べたらなくなる」ことから“消えもの”とされているのが、お菓子や砂糖などの食べ物、お茶やコーヒーなどの飲み物です。「使えばなくなる」洗剤や石鹸などの消耗品も、香典返しにふさわしいといわれています。
香典返しの品物にはそれぞれ意味があります。
- ・お茶…故人を偲びながら飲む
- ・石鹸…不幸を洗い流す
- ・砂糖…不幸を消滅させる
このような理由から“消えもの”は香典返しの定番として根強い人気があるのです。
2.贈る相手に好まれる品物を選ぶ
上記で解説した通り、香典返しとして定着しているのは“消えもの”といわれる品物です。 一方で、香典返しを受け取る相手が好きなものを自由に選べるカタログギフトも、年々利用者が増加しています。
香典返しを贈る相手の人数が多かったり、よく知らない間柄だったりする場合、相手に好まれる品物を選ぶのは大変です。
カタログギフトは香典の金額に応じて選べる価格帯が充実しており、贈り先ごとに商品を選ぶ手間が省けます。 通販のカタログのように金額が明記されていないので、失礼にあたる心配はありません。
カタログギフトは、従来のしきたりにのっとるよりも、贈る相手の満足度を重視したい方におすすめです。
3.贈ってはいけないもの・タブーとされる品物を選ばない
香典返しを贈る際に避けるべきものやタブーとされている品物があるので注意が必要です。
・生鮮食品
肉や魚などの生鮮食品は、昔から「四つ足生臭もの」と呼ばれており、殺生を連想させるため香典返しにはふさわしくありません。
・慶事に使う品物
酒類や鰹節、昆布などの「縁起物」と呼ばれる品物は慶事に使われることが多いため、香典返しにはタブーとされています。
“消えもの”のお菓子でも鶴、亀、松、ウサギなどの縁起物をモチーフにしたものや、華やかすぎるパッケージは避けましょう。
・現金、金券
現金はもちろん、商品券やギフトカードなどの金券は、贈った相手に金額がはっきりわかってしまいます。特に上司や目上の方に贈ると失礼にあたるので、避けた方が無難です。
4.会社・法人名義からの香典の場合はお返しは不要である
香典の名義が会社や法人の場合、香典返しは必要ありません。 大企業では香典を形式的に出し、社内の慶弔規定により「福利厚生」として計上しているケースが多いため、お返しは不要です。
一方、社長や上司、同僚や部下などから個人名義で香典をいただいたときは、香典返しが必要になります。いただいた香典の半返しか3分の1返しで準備しましょう。
所属している部署や有志などの連名でいただいた場合も、香典返しを贈るのがマナーです。 香典の金額から予算を立て、分けやすい個包装のお菓子やコーヒーなどを用意して全員に配りましょう。
5.お返しを辞退された方にはお礼状などで感謝を伝える
「遺族に余計な気遣いをさせたくない」「葬儀費用や生活に役立ててほしい」などの理由から、香典返しを辞退される方がいます。
このようなケースでは相手のご厚意を尊重し、お返しを控えるのが一般的です。 香典返しを贈るかわりに丁寧にお礼状をしたため、感謝の気持ちを伝えてください。
ただし高額の香典をいただいた場合には、香典返しとしてではなく、何かしらのお礼の品を贈ることをおすすめします。お中元やお歳暮などのタイミングで贈り物をし、感謝の気持ちを届けるとよいでしょう。
葬儀のお返し(香典返し)のマナーをチェック
香典返しにはマナーとして気を付けるべきポイントがいくつかあります。ここでは4つのマナーを紹介するので、順番にチェックしましょう。
- ・お返しの金額の相場はいくら?
- ・お返しを贈る時期はいつまで?
- ・お返しの掛け紙(のし紙)の選び方は?
- ・お返しに添えるご挨拶状・お礼状には何を書く?
それぞれきちんと把握していないと失礼にあたる可能性があります。4つのマナーをしっかり理解して、香典返しを準備しましょう。
香典返しのマナーについてはこちらの記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。
お返しの金額の相場はいくら?
香典返しの金額の相場は、香典でいただいた金額の半額程度を返す「半返し」が一般的といわれています。 いただいた香典が10,000円の場合、5,000円程度のお返しを考えましょう。
ただし、香典が高額だったときは、必ずしも半返しにする必要はなく、3分の1程度を返す「3分の1返し」が相場です。例えば30,000円の香典をいただいたら、香典返しは10,000円となり、十分高価なお返しといえます。
なお、香典返しの相場には地域性があるため、迷ったら親族や葬儀社に確認することをおすすめします。
香典の金額がわからない当日返しでは、一律で2,000~3,000円程度の品物を用意しておくのが一般的です。香典が高額で当日返しでは不十分な場合は、忌明け後に改めて返礼品を贈ります。香典の半額から当日返しの品物の額を引いた金額を目安に品物を選ぶとよいでしょう。
香典返しの相場について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
お返しを贈る時期はいつまで?
葬儀のお返しを贈る時期は、宗教と密接に関わっています。
香典返しは「忌明け」の法要後、1ヶ月以内を目安に贈るのが一般的です。「忌明け」の時期は宗教・宗派によって異なるため、注意しましょう。
宗教 | 忌明けの時期 |
---|---|
仏式 | 故人の命日から49日目の「七七日忌(なななのかき)」 |
神式 | 故人の命日から50日目の「五十日祭」 |
キリスト教 | 【カトリック】故人の命日から30日目の「追悼ミサ」 【プロテスタント】故人の命日から1ヶ月後の「昇天記念日」 |
キリスト教には香典返しをする習慣はありません。葬儀でいただいた弔慰金・お花料・ご霊前・御ミサ料の返礼品を贈るのが通例とされています。
香典返しを贈る時期について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
お返しの掛け紙(のし紙)の選び方は?
香典返しを贈る際は、慶事に使う「のし紙」ではなく、弔事に使う「掛け紙(かけがみ)」を使用します。
掛け紙にはのし紙の右上についている「熨斗(のし)」がついておらず、白地に黒白結び切りの水引が印刷されているのが特徴です。
ただし仏式では「蓮柄の入った黒白結び切り」を使うこともあり、西日本や北陸などの一部地域では「黄白結び切り」が一般的です。
このように香典返しの掛け紙は地域や宗教によって種類が異なるため、注意が必要です。迷ったときは、地域や宗教に関係なく使える黒白結び切りの掛け紙を選びましょう。
また、掛け紙の表書きにも地域や宗教によって決まりがあります。 香典返しの表書きは「志」と書くのが一般的ですが、神式やキリスト教では「偲び草」と書く場合が多いです。
また関西~西日本の仏式で「満中陰志」、その他にも瀬戸内を取り囲む中国・四国・九州地方の一部地域では「茶の子」と書く地域もあります。
香典返しの掛け紙について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
お返しに添えるご挨拶状・お礼状には何を書く?
香典返しを贈る際は、ご挨拶状(お礼状)を添えるのがマナーです。
本来は香典をいただいた相手に口頭でお礼を言うべきですが、現在の香典返しは配送が主流となっていることから難しくなりました。そのため、ご挨拶状(お礼状)を添えて感謝の気持ちを伝えることが大切です。
ご挨拶状(お礼状)に書く文言は宗教によって異なるため、ここでは一般的な文章の組み立て方を解説します。
香典返しのご挨拶状(お礼状)は、以下の5つの要素で組み立てましょう。
- ・香典をいただいたお礼
- ・弔事が終了した旨のご報告
- ・生前の故人とのお付き合いの感謝
- ・香典返しを贈る旨の説明
- ・略儀でのお礼となったことへのお詫び
また、以下の3つの点にも注意してください。
- ・季節の挨拶や句読点を使わない
- ・正しい敬語を使う
- ・忌み言葉や宗教的にタブーとされている単語は避ける
上記のマナーを守り、失礼のないように感謝の気持ちを伝えましょう。
香典返しのご挨拶状(お礼状)について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
その他の香典返しのマナー・豆知識
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