満中陰志とは何？時期や金額、お返しの品の選び方について詳細解説

「満中陰志」「満中陰」の読み方と意味

満中陰志（まんちゅういんし）とは、四十九日法要を終えた後に、ご弔慰をいただいた方に対して忌明けの報告と香典のお返しを兼ねて贈る香典返しのことです。

満中陰とは、人が亡くなってから四十九日までを指す「中陰」の期間が「満」ちたことを意味し、忌明けを表す言葉です。
そして、「志（こころざし）」には感謝の意味が込められているため、満中陰志は「おかげさまで無事に忌明けを迎えることができました」という意味になるのです。

関西では香典返しを「満中陰志」と呼ぶのが一般的

香典返しと同じ意味である「満中陰志」は主に関西を中心とした西日本地域で使用され、関東やその他の地域では「香典返し」と呼ぶのが一般的です。
そのため、関西圏以外の方にとっては馴染みがなく、満中陰志といわれてもピンとこない方が多いでしょう。

特に、結婚や転勤などで関西に引っ越してきたときは、聞き慣れない言葉に戸惑う可能性があります。
どちらも意味合いは同じなので、満中陰志＝香典返しと解釈して差し支えありません。

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満中陰志と粗供養の違い

粗供養（そくよう）とは、通夜や葬儀、法事・法要で供養をいただいた方へ贈る返礼品に使われる表書きで、主に関西を中心に西日本で用いられています。
供養いただいたことへのささやかなお礼（粗品）という意味が込められており、関西など西日本では通夜や葬儀で渡す会葬御礼品や法事・法要の引き出物に「粗供養」と書いた掛け紙（のし紙）をかけて贈るケースが多いようです。

一方、満中陰志は四十九日を終えてから忌明けの報告と香典返しを兼ねて贈るお礼の品で、粗供養とは渡すタイミングも贈る意味も異なります。

満中陰志と粗供養は別のものなので、葬儀の際に粗供養を渡している人には満中陰志を渡す必要がない、というわけにはいきません。
葬儀や法要の当日は参列のお礼として粗供養を、四十九日法要を終えた後には香典のお礼として満中陰志をそれぞれ用意する必要があります。

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満中陰志を渡す時期・タイミング

満中陰志を渡す時期は、忌明けを迎えた四十九日法要後に渡すのがマナーです。
満中陰志は、「葬儀を無事に終えて忌明けを迎えられました」というご報告と香典へのお礼を兼ねて贈るものです。 四十九日法要から間をあけずに渡せるよう、前もって準備しておきましょう。

香典返しは基本的には忌明けを迎えた後に渡しますが、近年では葬儀当日に渡す「当日返し」も増えています。
ただ当日返しの場合は、四十九日前にお返しすることになり「満中陰」という言葉が示す意味と異なってくるため、掛け紙の表書きは「満中陰志」ではなく、「志」を使用するようにしましょう。

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満中陰志の金額相場

満中陰志の金額相場は「半返し」が基本です。
半返しとは、いただいた香典の金額の半分をお返しするという意味です。

お香典を10,000円いただいた場合は、5,000円程度の品物を贈ります。
ただし、香典の金額が高額の際は、3分の1程度でも問題ありません。

香典返しを通夜・葬儀当日に当日返し（即日返し）する場合は、お香典の金額に関わらず一律で準備します。
お香典の相場は5,000〜10,000円程度なので、当日返しの品物は2,000〜5,000円を目安に選ぶことが多いようです。

満中陰志の金額相場は、基本的には半返しではありますが、状況によって費用は異なります。
いただいた金額に応じて、適切に対応するようにしましょう。

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満中陰志の掛け紙（のし紙）・表書きの書き方

満中陰志には、のし（熨斗）がついていない「黄白または黒白結び切りの掛け紙」を使用します。
関西では弔事の掛け紙に「黄白結び切り」の水引を用いるのが一般的で、表書きは「満中陰志」と書き、のし下の名前は喪家の姓を書くのが基本です。

また、満中陰志を手渡しする場合は包装紙の上に掛け紙を掛ける「外のし」、郵送・配送の場合は「内のし」と掛け方も使い分けるとよいでしょう。
内のしは、配送中に掛け紙が破れたり、汚れたりしないよう、品物に直接掛け紙を掛け、その上から包装する方法です。

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満中陰志の挨拶状の書き方・文例

満中陰志を配送するときは挨拶状を添えるのがマナーです。
基本的には、格式高い奉書紙に薄墨の毛筆で書きます。

挨拶状には、以下の内容を順に記載します。

• 1.頭語（拝啓、謹啓など）
• 2.葬儀・通夜への参列、香典を頂いたことに対するお礼
• 3.忌明けの法要を無事に終えたことの報告
• 4.故人と生前お付き合いいただいたことへの感謝（省略される場合もあり）
• 5.書面で挨拶することへのお詫び
• 6.満中陰志の品物を贈ったことの報告
• 7.結語（謹言、敬具、敬白など）
• 8.日付
• 9.署名（差出人の名前）

また、満中陰志に添える挨拶状には「句読点を使用しない」「季節の挨拶は用いない」といったマナーがあります。 守られていないと、世間知らずと思われてしまうでしょう。
慣れない文章作成に苦労しそうであれば、挨拶状を準備してくれるデパートやギフトショップを利用するのがおすすめです。
手間をかけずにマナーを遵守した挨拶状を添えられます。

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お菓子

満中陰志にはお茶や海苔、お菓子といった食べ物や洗剤などの形に残らない「消え物」を選ぶのが定番です。

「お悔やみや弔事などの不祝儀をあとに残さないように」という考えから、消え物がふさわしいとされています。

お茶や海苔、お米など賞味期限が比較的長いものなら、家族構成を気にせずに贈れるため人気があります。
また、石鹸や洗剤などの消耗品はいくつあっても困らないため、受け取った側に喜ばれやすい品物です。

シャディギフトモールでは高級な日本茶からお手頃な日本茶・様々なメーカーの洗剤まで豊富に揃えているので、チェックしてみてください。

お茶や海苔、洗剤などの実用的な消え物

クッキーやせんべいなどのお菓子系は、満中陰志で贈る品物の定番の一つです。
消費しやすく、個包装のお菓子であれば保存もしやすいため、どなたに贈っても喜んでもらえる品と言えます。
特に小さなお子さまがいるご家庭へ満中陰志を贈るなら、食べやすい洋菓子系スイーツを選ぶと喜んでもらえるでしょう。

有名ブランドスイーツなら、目上の方やお世話になっている方へ贈っても安心です。

カタログギフト

満中陰志の品物としてカタログギフトを贈る方が増えています。 カタログギフトは、受け取った側がカタログの中から品物を自由に選べる贈り物です。
相手の好みや家族構成が分からなくても、喜んでもらえる品物を確実に贈れるため人気が高まっています。

また、贈る側は予算に合ったカタログギフトを贈るだけなので、品物選びに悩む必要がありません。
カタログギフトを受け取った側には、品物を選ぶ楽しさも体験してもらえます。

そのため、カタログギフトは「相手の好みが分からない」「喜ばれるものを贈りたい」と考えている方におすすめです。

シャディギフトモールではさまざまな価格帯のカタログギフトを豊富に用意しているので、チェックしてみてください。

満中陰志が届いたらお返しは必要？

満中陰志は香典へのお返しのため、重ねてお礼を贈る必要はありません。
むしろ、満中陰志へのお返しを贈ってしまうと「お礼を重ねる」こととなり、かえって失礼になってしまいかねません。

弔事で「ありがとう」と感謝の言葉を使うのはマナー違反なので、満中陰志へのお礼ではなく品物を贈ってくれた遺族への労いの気持ちを伝えるとよいでしょう。
電話や手紙、メールなどで満中陰志のお礼を伝えるなら「本日ご供養の品が届きました。お忙しいところ、お心遣いいただき恐れ入ります」のように、シンプルな一言でまとめるのがおすすめです。

お供え物や供花をいただいたときにも満中陰志は必要？

香典返しと同じ意味を持つ満中陰志は、いただいた香典（現金）へのお返しのため、基本的にはお供え物や供花をいただいたときは不要とされています。
ただし、1万円以上の高額な供花やお供え物をいただいた場合や、葬儀や法要に参列できなかった方からお供えをいただいた場合は、満中陰志を贈ったほうがよいでしょう。

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