香典返しのマナー・豆知識

香典返しの掛け紙(のし紙)の選び方や表書きの書き方マナー

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最終更新日:2024.8.2
香典返しの掛け紙・表書きのマナー

香典返しは、忌明け法要後に法要が無事に終わったという報告とともに、いただいた香典の御礼の品物を贈る習わしです。香典返しの品物を贈る際に付ける掛け紙や表書きは、宗教や地域によって異なります。本記事では、掛け紙と表書きについて、分かりやすくご紹介します。

掛け紙とのし紙の違いとは?

「掛け紙」と「のし紙」の違いは、熨斗(のし)の有無です。のしがないのが「掛け紙」、のしがあるのが「のし紙」です。昔は薄く伸ばしたアワビを縁起物として贈りものに添えており、このアワビを“熨斗(のし)”と呼びました。後に昆布や紙が代用されるようになり、現在では印刷された熨斗付きの紙を「のし紙」と呼ぶようになりました。結婚祝いや出産祝いなどの慶事の贈り物では「のし紙」を添え、弔事では、「掛け紙」を添えます。香典返しは弔事にあたりますので「掛け紙」を使用します。

宗教や地域により異なる香典返しの掛け紙の水引

前段でご紹介したように香典返しでは、掛け紙を使用しますが、宗教・地域性によって、使用する掛け紙が異なります。仏事全般として使用されるのは「黒白結び切り」です。ただし、仏式では「蓮柄の入った黒白結び切り」を使うこともあります。また関西~西日本や北陸などの一部地域では、仏事全般に「黄白結び切り」を使うようです。
結び切りとは「本結び」のことで、一度結ぶと端を引っ張ってもほどけないようになっていることから、「二度と繰り返さない」という意味があります。仏事以外にも繰り返すと良くない婚礼やお見舞いなどにも使われます。

  • 黒白結び切り
    全般黒白結び切り
  • 黒白結び切り(蓮あり)
    仏式(関東)黒白結び切り(蓮あり)
  • 黒白結び切り(蓮あり)
    仏式(関西)黒白結び切り(蓮あり)
  • 黄白結び切り
    関西~西日本黄白結び切り

【宗派別】香典返しの表書きの書き方

掛け紙に書く表書きもまた宗教・地域性によって異なります。関東を始めとした多くの地区では「志」、関西では「満中陰志」など、地域によって表書きの書き方も大きく異なります。さらに、宗派でも香典返しの習慣が異なるため、表書きを書く際は事前に親族の方に確認しておきましょう。

ここからは、宗派別に香典返しの表書きの書き方について詳しく確認してみましょう。

特定の宗派がない場合の表書き

一般的に香典返しの表書きに使われているのが「志」です。志には心ばかりのお返しという意味があり、地域や特定の宗派を問わず使えます。東京や神奈川など、関東地域で主に使われている表書きで、表書きの書き方に悩んだときは志を選ぶとよいでしょう。身内・親族の詳しい方に相談し、特に指定の表書きがないようであれば志を選べば問題ありません。

仏式の場合の表書き

仏式の表書きは「志」または「満中陰志」が使用されます。仏式の場合は地域によって表書きが変わるケースもあり、関西から西日本、北陸の一部の地域では「満中陰志」が使われています。また、中国・四国・九州地方の一部など、瀬戸内海側の地域では「茶の子」が使われる場合があります。

神式・キリスト教式の場合の表書き

そもそも「香典」という概念のない神式やキリスト教式では、故人を偲び、追慕する思いを粗品に代えてという意味合いから、「偲び草」が使用されることが多いです。ほかにも神式では「今日志」、キリスト教式では「召天記念」と書くケースがあります。

内のし・外のしについて

香典返しにつける掛け紙には、掛け方が2種類あります。

  • 内のし:商品に掛け紙をしてから包装をすること
  • 外のし:商品を包装してから掛け紙をすること。

どちらの掛け方を選んでも、基本的には問題ありません。しかし、商品を配送する場合は、掛け紙が傷ついたり・汚れたりしないように内のしにした方が良いかもしれません。また、 手渡しする場合は、外のしにするのが一般的です。

掛け紙と表書きのまとめ

ここで掛け紙と表書きの書き方について、詳しくまとめます。

香典返し・法事の引き出物(仏事・法事の返礼品)

のし紙の種類
弔事結切り
水引
黄色・白または黒・白結び切りの「のし」を利用します。 「一度きりにしたい」という気持ちが込められています。
表書
のしの上
・志
(こころざし)
宗教を問わず全般のお返しに使用します。
・忌明
(きあけ)
・満中陰・満中陰志
(まんちゅういん・
まんちゅういんし)
仏式の四十九日が明けた際のお返しに使います。
中陰とは四十九日のことを指します。
満中陰志は大阪以西、忌明志は京都で使用されることが多いようです。
・偲び草・偲草
(しのびぐさ)
神式・キリスト教などで使用します。 植物の名称で「故人をしのんで」という意を含みます。
・召天記念
(しょうてんきねん)
キリスト教で使います。水引は基本的に使用しません。
・粗供養
(そくよう)
主に関西で使用される表書きです。
一周忌や三回忌といった回忌法要の返礼品などで使用されます。
のしの下
香典返しの場合は喪家の姓を入れます。
  • 全般
    全般宗教・地域に関係なく使える
  • 仏式(関東)
    仏式(関東)掛け紙は黒白結び切りの蓮あり
    表書きは「志」
  • 仏式(関西)
    仏式(関西)掛け紙は黒白結び切りの無地
    表書きは「志」や「偲び草」
  • 関西~西日本
    関西~西日本掛け紙は黄白結び切り
    表書きは「満中陰志」
  • 法事の引き出物・返礼品
    法事の引き出物・返礼品主に関西で使用される表書き

※あくまで一般例となりますので、身内・親族の詳しい方に事前に聞いて確認することをお勧めします。

香典返しには挨拶状が必要?

基本的に即日返しや直接香典返しを手渡しする場合は、挨拶状は不要とされています。挨拶状が必要なケースとしては、香典返しを配送する場合です。

挨拶状も宗派によって書き方が異なります。挨拶状の書き方についてはこちらの記事をご覧ください。

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