香典返しのマナー・豆知識

粗供養とは?意味やのしの書き方マナー、おすすめの品物まで解説

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最終更新日:2025.09.10
粗供養とは?意味やのしの書き方マナー、おすすめの品物まで解説

「粗供養(そくよう)」とは、どのような意味なのか気になっていませんか?

「香典返しや満中陰志との違いは?」「贈る品物や避けるべき品物は何か?」など、分からないことが多いと戸惑いますよね。
本記事では、粗供養の意味や贈る品物、金額相場など、粗供養の準備にあたって注意すべき基本的マナーを解説します。
粗供養について調べている方は、ぜひ参考にしてください。

香典返し特集

粗供養とは?

「粗供養(そくよう)」とは、通夜や葬儀、法事・法要で供養をいただいた方へ贈る返礼品に使われる表書きです。
主に関西や四国など西日本で使われており、似た意味を持つ言葉として「会葬御礼」や「香典返し」もあります。

ここで粗供養の意味や、似た言葉である香典返しや満中陰志との違いについて確認していきましょう。

粗供養とは主に西日本で用いられる弔事返礼品の表書き

粗供養には、通夜や葬儀、法事・法要で供養いただいたことへのささやかなお礼(粗品)という意味が込められており、「ご先祖様への供養」の意味で「祖供養」と書く地域もあります。

お渡しする品物は「粗供養品」と呼び、表書きに「粗供養」と書いた掛け紙を掛けるのが一般的です。 葬儀や法要に参列いただいた方へお礼として贈るケースが一般的ですが、香典やお供え物へのお返しとして贈ることもあり、葬儀や法要の返礼品全般を指す意味で「粗供養」と呼ぶこともあります。

粗供養は、関西を中心に西日本で用いられることが多く、関東では「会葬御礼品」や「引き出物」の表書きには「志」を用いるのが基本です。

また、粗供養は、葬儀や法事の主催者である施主から贈るのが一般的です。 関西や西日本では、喪主が母、施主が息子など贈り主を分け、粗供養を2品以上のセットにして贈るケースもあります。

地域によって粗供養のマナーが異なるため、用意する際は親族や葬儀社、近くのギフトショップに相談しておくと安心でしょう。

粗供養と満中陰志(香典返し)の違い

満中陰志とは、関西を中心とした西日本で贈られる香典返しを指します。
忌明けを意味する満中陰を迎えた報告と共に香典への感謝を込めたお返しを満中陰志と呼び、贈る品物の表書きに「満中陰志」と書きます。

粗供養と満中陰志はどちらも西日本で贈る弔事の品ですが、贈るタイミングや贈り方が異なるので混同しないように注意しましょう。
一般的には葬儀や法要などで供養していただいた方に贈る品を粗供養、いただいた香典へのお返しは満中陰志として贈るケースが多いようです。

満中陰志の基本マナーについては、下記の記事をご覧ください。

粗供養の品物の選び方・タブーな品物

粗供養の品物

粗供養は不祝儀の贈り物なので、消えてなくなるものを贈るのが一般的です。
お茶と海苔のセットを粗供養としてもらったことがある方も多いのではないでしょうか。
「食べてなくなるもの」ならば不祝儀のルールにのっとっているといえるでしょう。

ここで粗供養品を選ぶポイントや避けたい品物について確認していきましょう。

粗供養におすすめの品物

粗供養品には後に残らない「消えもの」がふさわしいとされています。
どこまでを「消えもの」とするか、明確な基準はありませんが、タオルなどの消耗品も、使い込めばいずれは捨ててしまうので「消えもの」に入るでしょう。

贈る人にも喜ばれるおすすめの粗供養品は、次の6つです。

粗供養品を選ぶ際は、消えものかつ季節に合わせるとよいでしょう。食品を贈る場合は、常温保存ができて、ある程度賞味期限が長いものが喜ばれます。また、夏であれば素麺、冬であれば入浴剤など、すぐに食べられる、使えるものを選んでみてください。

どんな粗供養品を選べばいいか迷ったときは、近年人気の「カタログギフト」もおすすめです。カタログギフトであれば、年齢や性別を問わず好きなものを選んでもらえるため、幅広い年代の方が葬儀や法要に参列してくださった場合も安心です。

粗供養でタブーな品物

粗供養は仏教のしきたりではありますが、贈る品物が和風である必要はありません。
ただし、下記の品物は粗供養品としてタブーとされています。

  • ・肉・魚など殺生を連想させるもの
  • ・お酒・昆布・かつお節など慶事を連想するもの
  • ・商品券などの金品

仏教は殺生を禁じていたことから、肉や魚など殺生を連想させる生ものは粗供養品としてタブーとされています。
「喜ぶ」を連想させる昆布やお酒、かつお節などの慶事で使用する品物も粗供養品として向いていません。
また、商品券などお返しした金額が明確になる金品も粗供養品としてはふさわしくないため、避けましょう。

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粗供養の基本マナー

ここからは金額相場や渡すタイミング、粗供養品に掛ける掛け紙(のし紙)など、基本マナーをご紹介します。
地域や親族間の慣習に応じて細かいマナーが異なるため、ご家族や葬儀社にも確認してみてください。
ここでは、会葬御礼や引き出物として粗供養を贈るケースを中心に基本マナーを解説します。

粗供養品の金額相場

通夜・葬儀当日に参列者へ会葬御礼として粗供養をお渡しする場合は、500円〜1,500円程度の品が相場とされています。
通夜や葬儀に参列いただいた方全員へ贈るため、高すぎず比較的安価な品物をお渡しするのが一般的です。

また、四十九日法要や一周忌など、法事・法要でお渡しする場合は、2,000〜5,000円程度を目安に粗供養品を用意します。 一般的に法要でいただく御仏前(香典)は5,000〜10,000円程度とされているため、半返しを基本に金額を想定して用意しておくとよいでしょう。

ただし、法要当日に会食の場を設ける場合は、会食と粗供養品の合計がいただいた香典(御仏前)の7~8割程度になるよう調整する必要があります。

粗供養を渡すタイミング

粗供養は、葬儀や法要当日に贈るケースが一般的です。
葬儀や法要へ参列いただいた方へお渡しする場合は、受付時またはお帰りの際に手渡しするケースが多いようです。
お帰りの際に渡す場合は、葬儀や法要途中で退出される方もいるため、お渡し漏れがないよう注意することも重要です。

通夜や葬儀当日にお渡しする場合は、受付後すぐお渡しする方法や引換チケットをお渡しして帰り際に粗供養と交換する方法などがあります。
受付後すぐにお渡しする場合は、持ち運びしやすい品を選ぶようにしましょう。

粗供養の掛け紙(のし紙)・表書きの書き方

粗供養の掛け紙(のし紙)・表書きの書き方

粗供養には「黒白または黄白結び切り」の水引だけが付いたのしのついていない弔事用の掛け紙を使用します。
近頃は水引を使わず落ち着いたデザインの掛け紙を使用することもあります。

関西など西日本では黄白結び切りの掛け紙を使用し、表書きに「粗供養」と書くが一般的です。
関東など東日本では黒白結び切りの掛け紙を使用し、「志」と書くのが一般的です。
仏教系ではない葬儀や法要の際には「侘び草」と書くこともあります。

水引の下には、施主の苗字やフルネームまたは○○家必ず書くようにしましょう。 表書きも名前も、黒い墨を使い毛筆か筆ペンでしたためるのがマナーです。 不祝儀なので薄墨を使ってもかまいません。

弔事用の掛け紙の選び方については、下記の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

粗供養を贈るときはお礼状を添える

粗供養を配送で贈るときは、お礼状を添えるのがマナーです。
法要当日や、直接訪問して渡す場合などは、お礼状を添えなくてもよいとされています。
添える挨拶状には「句読点を使用しない」「季節の挨拶は用いない」「重ね言葉は避ける」といったマナーがあるので注意しましょう。
慣れない文章作成に苦労しそうであれば、挨拶状を準備してくれるギフトショップやデパートを利用するのがおすすめです。

シャディギフトモールでは、粗供養に添えるお礼状の無料サービスをご利用いただけます。
文例を選んで編集するだけなので、どなたでも簡単に丁寧なお礼状が作成可能です。

お相手別の例文やお礼状の書き方については、こちらの記事もご覧ください。

粗供養品でよくある質問

最後に粗供養品で寄せられるよくある質問を3つご紹介します。

「粗供養品はいらないと言われたら本当に贈らなくていいの?」「住職にも粗供養はお渡しするべき?」など気になる質問を集めました。

一つずつ確認していきましょう

粗供養を辞退されたらどうする?

法要に参列いただいた方のなかには、粗供養を辞退する方もいます。
粗供養はいらないと言われたら、ご厚意を無駄にすることのないよう、無理にお渡しすることや送りつけるようなことはしないようにしましょう。
特に公的な職に就いている方は、法的に香典返しの受け取りを禁止されている場合もあります。

粗供養品の受け取りを辞退されたら、後日お礼状を送ると丁寧に感謝を伝えられます。
また、高額の香典をいただいた場合やどうしても品物でお返ししたい方には、お中元やお歳暮などの別の機会に贈り物を届けて、感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。

法要で渡す粗供養品を用意するタイミングは?

法要でお渡しする粗供養品は、遅くとも法要を執り行う1週間前までに準備しておくと安心です。
特に初盆はお盆やお中元のシーズンと重なり、人気の商品が売り切れやすいため、できるだけ早く準備するといいでしょう。

粗供養を用意する際は、参列予定者の数よりも少し多めに注文しておくのがおすすめです。
想定していたよりも参列者が多かった場合でも、多く注文しておけば足りなくなる心配がありません。
粗供養品が届いたらすぐにチェックをして、不足や不備があればすぐに取り替えてもらうようにしてください。

粗供養品はお坊さんにも渡す?

一般的に読経をお願いしたお寺さんにも、粗供養品をお渡しするのがマナーです。
お寺の決まりや地域の慣習によって辞退されるケースもありますが、お坊さんの分の粗供養品は用意しておいたほうが無難です。
また、お布施が一律で決まっているお寺でも、粗供養品は不要と言われるケースがあります。

法事に来ていただいたお坊さんに粗供養品をお渡しする際は、使いやすい洗剤やお茶など消費期限の長い消えものを選ぶとよいでしょう。
お坊さんはバイクや徒歩等で来られることが多いため、できるだけ軽くかさばらない物を選ぶのも大切です。

粗供養品選びに悩んだらシャディギフトモールへ

粗供養品選びに悩んだらシャディギフトモールへ

粗供養は、葬儀や法要に参列いただいた方への感謝の品へ用いる表書きのことです。
参列いただく方の年代や家族構成を把握しておくと、粗供養品を選びやすくなります。

シャディギフトモールでは、当日でもお持ち帰りしやすい粗供養品を多数取り扱っています。
どんな粗供養品を贈るか悩んだら、ランキングや予算からお選びいただくのがおすすめです。
また、粗供養に適した掛け紙や包装、お礼状作成も無料でご利用いただけるギフトサービスをご用意しております。

粗供養品選びに悩んでいる方は、ぜひシャディギフトモールをご利用ください。

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