香典返しのマナー・豆知識

香典返しはいつまでに贈る?宗教・宗派別に贈るタイミングを解説

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最終更新日:2025.12.16
香典返しはいつまでに贈る?宗教・宗派別の忌明け時期や贈るタイミングを解説

香典返しは、葬儀・告別式で故人にお供えいただいたご厚志(お香典・玉ぐし料・お花料・お供え)に対してのお返しの贈りものです。
仏教や神道では、忌明けのタイミングで贈るのが一般的ですが、宗教や宗派、地域によって贈る時期が異なり、いつお返しを贈ればいいのかわかりにくいと感じるかもしれません。
特に、近年は通夜や葬儀当日に香典返しを贈る当日返しをするご家庭も増え、いつまでに返礼品を用意すればいいのかお悩みの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、忌明け時期の違いと共に、宗教・宗派別の香典返しを贈る時期について詳しく解説します。
失礼のない香典返しが手配できるよう基本マナーやおすすめの品も紹介いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。

香典返しを贈る時期はいつ?

香典返しを贈る時期は、仏教や神式など、宗教・宗派や地域によって異なります。
失礼のないよう香典返しを贈る適切なタイミングを確認しましょう。

香典返しを贈るのは忌明け後~1ヶ月以内が一般的

香典返しを贈る時期は?

香典返しは、宗教・宗派によって贈る時期が異なりますが、仏式では亡くなった故人の冥福を祈り、遺族が喪に服す期間の終わりである「忌明け」後(四十九日法要後)、一か月以内を目安に贈るのが一般的です。
近年は、お通夜や葬儀の当日に香典返しを贈る「当日返し(即日返し)」 も増えていますが、香典返しは、無事忌明けを迎えた報告と香典に対する感謝を伝えるのが目的のため、忌明け後に贈る「後返し」が基本マナーと考えられています。

【宗教・宗派別】忌明け時期の違いと香典返しを贈るタイミング

宗教・宗派 香典返しを贈るタイミング
仏式 浄土真宗以外:故人の命日から49日後(35日)の忌明け法要後1ヶ月以内
浄土真宗:初七日法要から1ヶ月以内
神式 故人の命日から50日目の五十日祭後1ヶ月以内
キリスト教 プロテスタント:故人の命日から1ヶ月後の召天記念日後1ヶ月以内
カトリック:故人の命日から30日目の追悼ミサ後1ヶ月以内

香典返しは、宗教や宗派に合わせて贈る時期を確認しておく必要があります。

仏式では、故人が亡くなられた日を含めた49日後(七七日忌)が忌明けとなります。
しかし、亡くなるタイミングによっては四十九日法要まで3カ月にわたる「三月またぎ(みつきまたぎ)」となるため、四十九日法要を35日目に繰り上げる場合があります。
三月またぎは「みつき=身に付く=49が身に付く=始終、苦が付く」から縁起が悪いとも言われているため、仏式で忌明け法要を行う場合は前倒して調整する必要があります。
また、同じ仏式でも浄土真宗では、死後すぐに仏様になるとされているので、初七日を終えてから1ヶ月以内に贈るとよいでしょう。

神式では忌明けの五十日祭を目安に、仏式の香典返しにあたる「偲び草」を贈るのが一般的です。 神式にも地域によっては三十日祭を目安に偲び草を用意するケースがあります。

また、キリスト教には忌明けや香典返しの習慣がありませんが、葬儀でいただいた弔慰金やお花料、ご霊前・御ミサ料の返礼品を用意するのが通例です。
お返しを用意する時期はプロテスタントでは1ヶ月後の召天記念日の後、カトリックでは三十日目の追悼ミサの後と宗派によって時期が異なるので注意しましょう。

通夜や葬儀当日に贈る「当日返し(即日返し)」の場合もある

当日返し(即日返し) 後返し
贈るタイミング 通夜・葬儀当日 四十九日明け(忌明け法要後)
相場 2,000円〜3,000円 いただいた香典の半額〜3分の1返し
メリット ・香典返しの手配が容易
・贈り忘れがない
・送料が掛からない
・いただいた香典の金額やお相手の好みに合わせて贈り分けが可能
・丁寧な対応として好印象を持ってもらえる
・必要な方にだけ用意すればいいので無駄がない
デメリット ・高額な香典をいただいた場合、後日差額分のお返しを用意する必要がある
・贈り漏れがないよう多めに用意しておく必要があるため、香典返しが余る可能性がある
・贈り忘れのリスクがある
・手配の手間が増える

忌明け法要後の香典返しを「後返し」と呼ぶのに対して、通夜や葬儀当日に香典返しを贈ることを「当日返し(即返し、即日返し)」と呼び、当日返しが主流の地域もあります。
元々、北海道・東北地方を中心に関東・中部地域で行われていた香典返しの方法ですが、近年は遺族の負担を軽減するために全国的に当日返しするご家庭が増えています。

当日返しと後返しは両者ともにメリット・デメリットがあるので、香典返しを贈るタイミングに迷ったら親族や葬儀社などに相談するとよいでしょう。

香典返しが遅れてしまったときはどうする?

忌明け法要後、1ヶ月以内に香典返しが贈れなかった場合は、遅れているのに気付いた時点でお詫びの連絡をし、すぐに手配しましょう。
連絡をしないまま香典返しが届かないと、ご遺族の状況がよろしくないのかと心配されてしまう可能性があるため、早めに連絡することが重要です。
まずは「法要後のご挨拶が遅くなり申し訳ございません。」とお詫びをし、遅れてしまった理由を正直にお伝えすれば、多くの方が理解を示してくれるはずです。

葬儀や法要後に準備するとうっかり忘れがちなため、あらかじめ香典返しの品を検討しておくとスムーズに手配できます。
香典返しにふさわしい品選びに迷ったら、ギフトショップや葬儀社に相談するのもおすすめです。

シャディギフトモールでは、正午までにご注文いただくと最短当日発送できるお急ぎ便をご用意しております。
香典返しに人気のカタログギフトや有名ブランドのお菓子など、急いでお返しを贈りたい方はぜひご利用ください。

香典返しを贈る際に押さえておきたい基本マナー

香典返しは贈るタイミング以外にも、相場や贈る品物などさまざまなマナーがあります。
地域や宗教・宗派によって細かいマナーが異なるため、ここでは基本となるマナーについてご紹介します。

香典返しの金額相場は半返し~3分の1返し

香典返しの金額相場は、いただいた香典の半額〜3分の1返しが一般的です。 半返しが基本ですが、一家の大黒柱が亡くなった場合や高額な香典をいただいた場合などは、3分の1〜4分の1返しでもよいとされています。

また、香典返しを葬儀当日にお渡しする「当日返し(即返し)」の場合は、2,000円〜3,000円程度の品物を一律で用意する場合もあります。

香典返しの相場や金額の目安については、下記の記事で詳しく解説しておりますのでぜひ参考にしてください。

香典返しの品には掛け紙を掛けるのが基本

香典返しの品を贈る際は、用途と贈り主がわかるよう掛け紙を掛けるのがマナーです。
弔事用ののしがついていない「黒白または黄白の結び切り」の水引を使った掛け紙やデザイン掛け紙を使用します。
表書きは、宗教や地域によって書き方が異なりますが、迷ったら「志」とすれば問題ありません。
名前は、喪主(施主)の名字のみを書くのが一般的ですが、◯◯家やフルネームで記載するケースもあります。

掛け紙は地域や宗教によって選び方や表書きの書き方が異なるので、詳しくは下記の記事も参考にしてみてください。

香典返しに添えるお礼状

香典返しを後返しする際は、無事忌明け法要を終えたことと共に香典への感謝を伝えるお礼状を添えるのがマナーです。
お礼状を封筒に入れる奉書タイプが一般的ですが、親しい親族や知人に贈る香典返しにはメッセージカードを添える場合もあります。
香典返しのお礼状は、宗教によって文面が異なるため、事前に確認しておくと安心です。

シャディの無料ギフトサービスでは、香典返しに添えるお礼状の基本文例を宗教別にご用意しています。
どんな内容を書けばいいか迷ったら、ぜひシャディの挨拶状作成サービスをご利用ください。

また、香典返しのお礼状で注意したいポイントや贈るお相手別の文例については、こちらの記事でもご紹介しています。

香典返しの品は「消え物」が基本

香典返しの品は、食べたり使ったりしたらなくなる「後に残らない消え物」が基本です。
焼き菓子やお茶、海苔、洗剤など、消費しやすく好みのわかれにくい品物は、香典返しでよく選ばれています。

一方「四つ足生臭もの」と呼ばれるお肉やお魚、慶事に使われる縁起物、金額のわかるギフト券や派手なラッピングの品物は香典返しにふさわしくないため、避けるのが一般的です。

また、お相手の好みがわからない場合は、好きなものを選んでいただけるカタログギフトも人気です。
下記の記事では、香典返しのおすすめと共にタブーな品物についてより詳しく解説しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

香典返し特集

地域によって香典返しのマナーが異なる

香典返しのマナーは、地域の文化や慣習によって異なり、親族間でも細かいルールがあります。

たとえば、北海道では受付で香典を渡すと、その場で金額を確認し、領収書が発行されます。
香典返しのタイミングも当日返しが基本で、返礼品は1,000円程度の海苔やお茶、コーヒーなどが一般的で、葬儀の会葬礼状はがきと一緒にお渡しします。
当日返しの場合、一般的にいただいた香典の金額が高額だった場合は後返しで追加のお返しをしますが、北海道の当日返しではほとんどの場合、後返しはしません。
これは北海道民の「お互い様精神」から来ている風習と言われています。
ただし、近年は高額な香典をいただいた場合や、風習の異なる方から香典をいただいた場合などは後返しするケースもあるようです。

北海道以外でも、香典返しのマナーには地域差があります。 詳しくはこちらもご覧ください。

香典返しを贈る時期に関するよくある質問

最後に香典返しを贈る時期に関するよくある質問に3つ回答します。
香典返しを贈る時期でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

家族葬の香典返しはいつまでに贈る?

家族葬でも、香典をいただいたら忌明け法要から1ヶ月以内に香典返しを贈るのが基本です。
一般的に、家族葬では香典を受け付けないケースが多いですが、心遣いからお供えとして持参される方もいます。
お相手が香典返しを辞退された場合などを除き、香典返しは基本的に贈るようにしましょう。

葬儀や法要後に香典(お供え)をいただいたらお返しはいつ贈る?

通夜や葬儀、初七日法要の後など、忌中(四十九日明け前)に香典が届いた際は、忌明け法要後1週間〜1ヶ月以内に贈るのが一般的です。
また、忌明け法要後に香典をいただいた場合は、届いてから一週間〜1ヶ月以内に贈るのが一般的です。
まずはお礼の電話やお礼状を贈り、後日お返しの品を贈るとよいでしょう。

基本的に供花やお供え物をいただいた場合は、お返しが不要とされていますが、配送されてきた場合や忌明け法要後に届いたお供え物にはお返しを用意するケースもあります。

香典返しを辞退されたらお返しは不要?お礼状はいつまでに贈る?

香典返しを辞退された場合も、忌明け法要後に忌明けのご報告とお礼をお伝えするためにお礼状はお送りします。
香典返しをしない場合は遺児の養育費にあてる、寄付に代えるなど、それぞれの使途を報告するのがマナーです。
寄付に代えた場合は、文面にどこへ、どのような趣旨で寄付したかを明記します。
寄付が故人の遺志であった場合はそのことも書き添えておきます。

しかし、一般的に、香典返しをしないというのも水くさく故人の遺志ではなかったという話もよく間かれます。この点をよく考えて礼をつくすようにしましょう。

香典返しを贈るならお急ぎ便対応も可能なシャディギフトモールで

この記事のまとめ

香典返しを贈るタイミングは、四十九日法要を終えてから1ヶ月以内にお返しするのが一般的ですが、近年は当日返しするご家庭も増えています。
また、宗教によって贈るタイミングが異なるため、神式であれば50日祭後、キリスト教であれば30日後の追悼ミサや1か月後の召天記念日後など、いつ贈るか確認しておくと安心です。
万が一、香典返しを贈る時期が遅れてしまった場合は、すぐにお詫びの連絡をしたうえですぐに品物を贈る手配をしましょう。

シャディギフトモールでは、香典返しにぴったりな商品を豊富に取り扱っています。 香典返しで人気のカタログギフトも、高級グルメを集めた「味景」や希少和牛がお取り寄せできる「和牛苑」など、多彩なジャンルからお選びいただけます。
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ぜひ香典返しを手配する際は、お急ぎ便も対応しているシャディギフトモールをご利用ください。

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