香典返しのマナー・豆知識

家族葬でも香典返しは必要?

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最終更新日:2024.10.15
家族葬でも香典返しは必要?

「家族葬のときに香典返しは必要なの?」

ごく親しい親族、友人のみで葬儀を行う家族葬で、香典返しが必要なのかお悩みの方も多いのではないでしょうか?家族葬の際は、香典自体を受け取らないケースがほとんどですが、香典返しが必要になるケースもあります。

本記事では家族葬での香典返しの必要性、親戚や会社関係の方から香典をいただいた場合のお返しの方法について、詳しく解説します。香典返しにふさわしい品物の選び方についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

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家族葬とは?香典返しは必要?

家族葬の場合、故人や遺族との関係が親密であることや、香典返しの負担軽減するために香典を辞退するケースが多いです。

しかし、家族葬でも香典の受け取る場合や、後日弔問で香典をいただいた場合など、香典返しが必要になるケースもあります。また、香典返しとは別に葬儀へ参列いただいた方には、会葬御礼は必要です。

ここからは家族葬の基本的なマナーと、香典返しが必要になるケースについて解説します。

家族葬の場合は香典を辞退するケースが多い

家族葬の場合は、参列者が限られていることもあり、香典を受け付けないことが多いです。香典の受け取りを辞退する場合は、葬儀の案内状に「香典辞退」と記載したり、葬儀の受付で辞退の旨を伝えるなどして参列者へ事前に伝えておくとよいでしょう。

しかし、家族葬だからといって、すべての香典を辞退しなければならないわけではありません。

遺族の意向や参列者との関係性によっては、香典を受け取るケースもあります。その場合は、一般葬と同じく、香典返しが必要になります。挨拶状など適切な香典のお返しについて考慮したほうがよいでしょう。

そもそも家族葬とは?

家族葬とは、故人の家族やごく親しい人のみで行う小規模な葬儀のことです。一般的な葬儀と比べて参列者が限られているため、準備や費用面などの負担軽減を理由に家族葬を選択する方が増えています。

家族葬の形式や規模は、近親者のみに弔ってもらいたいという故人の遺志や遺族が葬儀の負担を軽減したいなど、各家庭で異なります。葬儀を簡素化することで、故人との最後の時間を大切にできるのも家族葬の特徴でしょう。

葬儀に参列いただく場合は会葬御礼を用意するのが一般的

香典を辞退していても、葬儀当日に参列いただいた方には、会葬御礼を用意するのが一般的です。会葬御礼は、葬儀へ参列いただいたことへの御礼のため、香典返しとは別に用意します。ただし、家族葬では、身内のみで葬儀を執り行う場合が多いため、遺族の負担を軽減するためにも会葬御礼を省略するケースもあります。

会葬御礼は、次の3つをセットにしてお渡しするのが一般的です。

  • ・会葬礼状
  • ・会葬御礼品
  • ・お清めの塩

会葬礼状には、参列いただいたことへの感謝を記した挨拶状です。書面での挨拶となるお詫びも含め、はがき等で準備します。また、会葬御礼品はのりやお茶など、500〜1,000円程度の消え物の品をお渡しするのが一般的です。

お清めの塩は、参列された方が汚れを持ち込まないようにお渡しするケースが多いですが、宗派や地域によっては配られないこともあります。

家族葬で香典返しを贈る時期

家族葬で香典返しを贈る時期は、一般葬と同じく四十九日法要を終えた忌明け後が目安とされています。しかし、近年は家族葬でも葬儀当日に即日返しとして贈るケースが増えているようです。また、地域や宗派などによって、香典返しを贈る時期は異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

宗教別の香典返しを贈る時期の目安は、以下の通りです。

  • 仏式:四十九日法要後から一ヶ月以内
  • 神式:五十日祭後から一ヶ月以内
  • キリスト教:葬儀1ヶ月後の記念式(ミサ)前後

仏式でも浄土真宗の場合は、亡くなってすぐに極楽浄土へ旅立つとされているため、忌明けの概念はありません。そのため、初七日から1カ月以内を目安に香典返しを贈るのが一般的です。

また、香典返しを贈る目安の時期を過ぎてしまった場合は、遅くなってしまったことへのお詫び状を添えて香典返しの品を贈るとよいでしょう。

【ケース別】家族葬で香典返しを贈る方法

香典を辞退することの多い家族葬では、香典返しも不要なケースが多いです。しかし、香典を包んでくれた場合、断固として受け取らないのは失礼にあたります。故人を偲びたいという、お相手のご厚意ですから、ありがたく頂戴しましょう。

ここからは家族葬で香典をいただいた方へ、香典返しを贈る具体的な方法について解説します。

親戚・知人から香典をいただいた場合

香典を辞退する旨伝えたうえで、葬儀へ参列いただいた親戚や友人・知人から香典の申し出があった場合は、ありがたく受け取りましょう。香典を受け取る際は、感謝の気持ちを伝え、後日改めてお礼の品物を贈る旨お伝えしておきます。

家族葬の香典返しを親戚や知人に贈る時期は、四十九日法要を終えた忌明け後一ヶ月以内が目安とされています。いただいた香典の金額に合わせて、お相手の好みにあった品物を選ぶと丁寧な心遣いが伝わるでしょう。

会社の方から香典をいただいた場合

会社名義で香典をいただいた場合は、会社の福利厚生である慶弔金である可能性が高いため、香典返しは不要とされています。会社名義でいただいた供花や弔電についても同様です。しかし、故人がお世話になった上司や同僚など、個人名や連名で会社の方から香典をいただいた場合は、忌明け後に香典返しを贈るのが一般的です。

会社の方へ香典返しを贈る際、個人名であれば一般的な香典返しの相場である3分の1〜半額を目安に品物を準備します。

会社の方から連名で香典をいただいた場合

連名で香典をいただいた場合は、個人名がわかるかどうかで香典返しの方法が異なります。

  • ・香典を包んでくれた個人名が分かる場合:個別にお返し
  • ・個人名がわからない場合:まとめてお返し

個人名が分かる場合は、個別に香典返しの品物を用意します。いただいた香典の金額を人数で割り、3分の1〜半額程度の品物をお返しするケースが多いです。ただし、一人当たりの金額が少額な場合や個人名がわからない場合は、個包装されたお菓子やジュースなど分けて配れる品物でまとめてお返ししても、失礼ではないとされています。

まとめてお返しする場合は、忌引き休暇から復帰した初日に代表者の方へ手渡しするとよいでしょう。

郵送で香典をいただいた場合

葬儀に参列できない代わりに、現金書留で香典をいただくケースもあります。現金書留で香典をいただいた場合も、忌明け後に香典返しを贈れば失礼にあたらないとされています。

現金書留で香典をいただいた場合は、取り急ぎお礼を伝えるために電話等で連絡しておくとよいでしょう。近頃はメールやLINEで香典が届いた旨連絡するケースもありますが、マナーとしてはあまり好ましくないとされています。メールやLINEで香典のお礼を伝える場合は、普段からやりとりの多い方のみにしたほうがよいかもしれません。

葬儀後の弔問で香典をいただいた場合

弔問時に香典をいただいた場合も、忌明け後に香典返しを贈るのが一般的です。家族葬で香典を辞退している場合は、弔問に訪れた方からの香典も受け取らないケースが多いようです。しかし、香典はお相手の弔意の表れでもあるため、お相手の気持ちを尊重して快く受け取り、香典返しとして感謝の気持ちを贈るケースもあります。

忌明け後に弔問にいらした方から香典をいただいた場合は、1週間〜10日以内に香典返しの品を贈るとよいでしょう。

お供え物や供花をいただいた場合

香典を辞退したうえで、お供え物や供花をいただいた場合、基本的には香典返しの必要はないとされています。また、香典を受け付ける場合にお供え物や供花をいただいたとしても、香典返しはいただいた金額に対して3分の1〜半額で失礼にはあたりません。

しかし、感謝の気持ちを伝えるだけでは申し訳ない…と感じるのであれば、ちょっとしたお礼の品と共に挨拶状を贈るのがおすすめです。

特に高額なお供え物、供花をいただいた場合は「御供物御礼」として、お礼の品を贈ることもあります。

家族葬の香典返しにふさわしい品物の選び方と相場

家族葬の香典返しは、のりやお茶、お菓子などの消え物がふさわしいとされています。また、家族葬の場合でもいただいた金額の3分の1〜半額の品物を選ぶのが相場です。

ここからは、家族葬の香典返しにふさわしい品物の選び方と相場について確認していきましょう。

家族葬の香典返しの相場

香典返しの相場は、一般的な葬儀と同様にいただいた金額の3分の1〜半額が一般的です。いただいた金額が1万円であれば、3,000〜5,000円程度が香典返しの目安になります。

ただし、家族葬の場合は関係性の近い親族から高額な香典をいただくケースが多いため、半返しではなく3分の1〜4分の1程度でも失礼ではないとされています。

家族葬の香典返しにふさわしい品物の選び方

家族葬の香典返しにふさわしい品物は、一般葬と同じく下記のような消え物が基本です。

  • ・お菓子
  • ・お茶やコーヒーなどの飲料
  • ・海苔
  • ・タオルやハンカチ
  • ・洗剤・石鹸
  • ・カタログギフト

「不幸が後に残らないように」と想いが込められた消え物を贈る場合は、使い切りできる食品や日用品がおすすめです。香典返しの代表的な品物といえば、日常でよく使い保存しやすいお茶やコーヒー、タオルが人気です。好みによる差が少ないため、香典返しの定番としてよく選ばれます。

また、お相手の好みがわからない場合は、好きなものを選んでもらえるカタログギフトもおすすめです。カタログギフトであれば、お菓子から日用品、コーヒーやお酒などの嗜好品まで、お相手の好みに合う品物を贈れます。

より詳しく香典返しの品物について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

家族葬の香典返しに添える挨拶状の書き方・例文

家族葬で香典返しを贈る場合は、無事に四十九日法要を終え忌明けを迎えたことと、心遣いいただいたことへの感謝を込めて挨拶状を添えるのがマナーです。家族葬の香典返しでは、一般葬よりも身近な相手に挨拶状を贈るケースが多いため、故人との生前の思い出話なども含めて感謝の気持ちを伝えてもよいでしょう。

ここで家族葬の香典返しに添える挨拶状の例文をご紹介します。

謹啓

亡父◯◯の葬儀に際しましては 格別なるご厚志を賜りまして 厚く御礼申し上げます
おかげさまで本日 〇〇(戒名) 四十九日法要を滞りなく相営みました

つきましては 感謝の気持ちを込めまして 供養の印のお品をお送りいたします
何卒ご受納下さいますよう お願い申し上げます

略儀ながら 書中をもって御礼の挨拶とさせていただきます

謹白
令和◯年◯月◯日 ○○○(喪主氏名)

戒名を授かっている場合は、挨拶状の文中に記載するのが一般的です。上記は仏式で使える例文ですが、神式であれば五十日祭、キリスト教式であれば召天記念の集いを無事に執り行ったと書き換えれば問題ありません。

そのほか、香典返しに添える挨拶状の例文は、下記の記事でも複数紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

家族葬で香典返しは不要と言われた場合は?

家族葬で香典をいただく際「香典のお返しは不要」と、香典返しを辞退されるケースがあります。香典返しを辞退された方には無理に品物を贈らず、忌明け後に無事葬儀を終えたことを挨拶状で伝えるとよいでしょう。

香典返しを辞退された方への挨拶状には、四十九日法要を終えたご報告と共に、香典への心遣いへの感謝をお伝えします。また、いただいた香典をどのように使ったか書くとお相手も有意義に使ってもらえたと喜んでもらえるでしょう。

ここで家族葬の忌明けに贈る香典返しをしない場合の挨拶状の例文を紹介しますので、ぜひご活用ください。

父○○儀 葬儀に際しましては格別なるご厚志を賜りまして 厚く御礼申し上げます
故人の生前の遺志に基づき 本日 近親者のみで四十九日法要を相営みましたことをご報告させていただきます

なお誠に勝手ながら 頂戴いたしましたご芳志に関しましては
残された子供達の教育費にあてさせていただきたいと存じます

生前中に賜りましたご厚情に心よりお礼申し上げ
略儀ながら書中にてご報告申し上げます

令和◯年◯月◯日 ○○○(喪主氏名)

家族葬の香典返しはシャディにおまかせください

家族葬でも香典をいただいた際は、一般葬と同じく香典返しが必要です。葬儀に参列いただいた親戚や、弔問に訪れた方から香典を渡された場合は、ありがたく頂戴しましょう。

香典返しを用意する場合は、3分の1〜半額程度の消え物を準備するのが一般的です。香典返しの品物選びに悩んだら、ギフトのプロであるシャディをご利用ください。地域や宗派に合わせたのし・挨拶状のサービスや、香典返しに人気の品物を多数取り揃えています。

家族葬で香典返しに悩んだら、ぜひシャディギフトモールにおまかせください。

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