香典返しのマナー・豆知識

四十九日法要の引き出物と香典返しの違いとは?

  • twitter
  • facebook
  • LINE
最終更新日:2025.8.12
四十九日法要の引き出物と香典返しの違いとは

四十九日法要の引き出物と香典返しはどちらも葬儀・告別式で故人にお供えいただいたご厚志に対するお返しです。

四十九日法要の引き出物と香典返しの違いは、法要の引き出物は「御供のお礼」、香典返しは「香典のお礼」という点です。

ここでは四十九日法要の引き出物と香典返しについて、それぞれの基本的なマナーや人気の品物、金額相場などをご紹介します。

四十九日法要の引き出物と香典返しの違いは?

「四十九日法要のお返し」と「香典返し」は、返礼の目的が異なり、必ず別々に用意する必要があります。

近年、葬儀当日に香典返しを贈る「当日返し」のケースが増えていますが、従来は四十九日の忌明け法要後に贈るのが一般的でした。
そのため、四十九日法要の引き出物と香典返しを混同してしまっている方も少なくありません。

まずは、四十九日法要の引き出物と、香典返しそれぞれの目的や意味を解説します。

四十九日法要の引き出物は「お供えへのお礼」

四十九日法要の引き出物は、四十九日法要に参列してくれた方からいただいた「お供えへのお礼」です。
四十九日法要の引き出物は、一般的に法要後に参列者が帰宅する際にお渡しします。
遠方に住んでいたり、都合がつかずに四十九日法要に参列できなかった方から郵送や配送でお供えをいただいた場合には、引き出物を配送で贈りお返しするのがマナーとされています。
その際はお礼状を同封するようにしましょう。

香典返しは忌中にいただいた「香典へのお礼」

香典返しは、通夜・葬儀・告別式など忌中にいただいた「香典へのお礼」です。
通夜・葬儀・告別式などで故人にお供えいただいたご厚志(お香典・玉串料・お花料・お供え)に対して、忌明け法要が無事終えたことをお伝えするとともに、感謝の気持ちをお伝えする返礼の品物のことを「香典返し」といいます。

仏教における考えである逝去後四十九日(七七日忌)のことを「中陰」と呼び、その中陰が満ちて(満中陰)忌明けを迎え、死者があの世へ辿り着いた(無事成仏した)ことに対して、感謝の気持ちを表す(志)ことから、関西では「香典返し」のことを「満中陰志」と呼びます。

四十九日法要の引き出物の基本的マナー

四十九日法要の引き出物についての基本的なマナーを確認しましょう。

四十九日法要の引き出物を贈るタイミング

冒頭でお伝えしたように、四十九日法要の引き出物は、一般的には法要当日に直接手渡しします。
法要後、もしくは会食後に参列者がお帰りになる際にお渡しします。

四十九日法要に参列されない方から御仏前をいただいた場合は、後日引き出物(お返し)を贈るとよいでしょう。
後日贈る場合は、四十九日法要から1ヶ月以内を目安に手配し、お礼状を添えるのがマナーです。
遠方の方へ引き出物(お返し)を配送するなら、事前に受け取りやすい日時を確認しておくと、丁寧な対応と感じてもらえるでしょう。

四十九日法要の引き出物の相場

四十九日法要の引き出物の金額は、参列者からいただいたお供えの半額程度をお返しする「半返し」が一般的です。
ただし、近しい親族に対しては、「3分の1〜半額程度」でも失礼にはあたりません。

引き出物は法要当日に参列者へお渡しするため、事前に一律の金額で品物を用意するのが一般的です。
四十九日法要でいただくお供えの金額は5,000円〜10,000円程度が相場とされているため、引き出物のお返しは2,000円〜5,000円程度を目安に準備すると良いでしょう。

ただし、地域の風習や宗派、ご家庭の考え方によって異なることもあるため、事前に親族に相談し、相場や品物について確認しておくと安心です。

四十九日法要の引き出物の熨斗・表書き

  • 仏式(関東)

  • 関東

    関東

  • 関西~西日本

    関西

四十九日法要は弔事にあたるため、右上に熨斗が付いていない「掛け紙」を使用します。

水引は、仏事全般で使われる「黒白の結び切り」が一般的ですが、関西や北陸など西日本の一部地域では「黄白の結び切り」が用いられることもあります。

四十九日法要の掛け紙の表書きは、「志」や「粗供養」とするのが一般的です。
水引の下の署名欄には「施主の姓」を書きます。

四十九日法要の引き出物のお礼状

四十九日法要の引き出物は、法要当日に参列者に直接手渡しするため、特にお礼状を送る必要はありません。 しかし、四十九日法要に参列できなかった方へ引き出物を配送で贈る場合はお礼状を同封するようにしましょう。

その際のお礼状には、時候の挨拶は述べず、お供えへのお礼を書きます。 法事を滞りなく済ませることができた旨も報告するようにしてください。

シャディでは四十九日法要で贈る引き出物に添えるお礼状の無料作成サービスをご用意しております。
仏式や神式など、宗教に合わせて文例を選び、簡単に編集できるため、悩まずお礼状が作成できます。

四十九日法要の引き出物や香典返しをご購入いただいた方は無料でご利用いただけますので、ぜひご活用ください。

香典返しの基本的マナー

香典返しについての基本的なマナーを確認しましょう。

香典返しを贈るタイミング

香典返しを贈るタイミングは、地域や宗派によって慣習が異なります。
仏教の多くの宗派では、故人の冥福を祈り遺族が喪に服す期間の終わりとされる忌明け(四十九日)法要後、一か月以内を目安に香典返しを贈るのが一般的です。

近年は、関西を中心に葬儀当日に返す「当日返し(即日返し)」も増えていて、浄土真宗など一部宗派では忌明けの捉え方が異なり、早めに返すこともあります。

また、神式やキリスト教では香典返しの慣習やタイミングが異なります。

宗教により異なる忌明けの詳しい時期については、下記のページを参考にしてください。

香典返しのお返しの相場

香典返しの金額は、いただいたご厚志(お香典・玉ぐし料・お花料・お供え)の半分程度を返す「半返し」が一般的といわれています。
香典返しの相場が5,000円〜1万円とされていますので、2,500円〜5,000円が香典返しの相場となっています。

香典返しには「当日返し(即日返し)」と「後返し」の2種類があり、地域によっては四十九日の忌明け法要後の「後返し」ではなく、葬儀の当日に香典のお返しをする「当日返し(即日返し)」が主流の場合も。
当日返しの場合は、香典や供物の金額に関係なく、一律の品物をご用意します。
香典の金額は5,000円や1万円が相場とされていますので、当日返しの香典返しは2,000円〜3,000円程度の品物を選ぶことが多いようです。

香典返しの掛け紙(のし)・表書きの書き方

掛け紙(のし)・表書きの種類
全般

全般(仏式関東)

主に関東で使用されていますが、どの地域・宗教で使ってもよい掛け紙です。 どの掛け紙か迷ったら、黒白結び切りの水引を選び、表書きを「志」にすれば問題ありません。
関西~西日本

関西~西日本

関西の仏式では、黒白結び切りの水引に「満中陰志」や「忌明志」と書くのが一般的です。
満中陰志は大阪以西、忌明志は京都で使用されることが多いようです。

また、中国・四国・九州地方では「茶の子」と記載することもあります。
神式・キリスト教

神式・キリスト教

神式(神道)やキリスト教の返礼品では、黒白または黄白の結び切りの水引を使用し、表書きは「志」や「偲び草」と書くのが一般的です。

四十九日法要の引き出物と同様に香典返しも弔事にあたるため、右上に熨斗が付いていない「掛け紙」を使用します。

香典返しの掛け紙は、仏事全般として使用される「黒白結び切り」、関西や北陸など西日本の一部地域では「黄白結び切り」が一般的です。
表書きは、一般的には「志」と書き、水引の下には「喪家の姓」を書きます。

表書きは宗教や地域性で異なり、「香典」という概念のない神式やキリスト教式は、「偲び草」とする場合もあります。
また関西など西日本の仏式では「満中陰志」、瀬戸内を取り囲む中国・四国・九州地方の一部地域では「茶の子」と書く地域もあるようです。 迷った場合は、身内や親族の詳しい方に相談するのが良いでしょう。

香典返しのお礼状

香典返しの品物をお贈りする際には、その感謝の気持ちを表すため、また忌明けの法要が滞りなく終えたご連絡をするために、ご挨拶状・お礼状を添えるのが一般的です。

ご挨拶状・お礼状は、宗教によって使う言葉が異なり、難しいものです。
宗教ごとのご挨拶状の文例や書き方のポイントについては、下記のページで詳しくご紹介していますので参考にしてください。

四十九日法要の引き出物や香典返しの品物はなにを贈ればいい?

四十九日法要の引き出物や香典返しの品物は、不祝儀のため後に残らない「消え物」が基本です。
ここで返礼品の選び方と、贈るのを避けたいタブーな品物を確認してみましょう。

四十九日法要の引き出物の選び方

四十九日法要の引き出物など弔事の返礼品は「不祝儀を残さない」という考えから、基本的に後に残らない「消えもの」が良いとされています。
お茶、海苔、お菓子などの「食べてなくなる物」や洗剤、タオルなどの「使ってなくなる物」が人気です。

四十九日法要の引き出物は、法要当日に参列者へお渡ししお持ち帰りいただくため、帰路にかさばるものや重いものは避けるようにしましょう。

香典返しの選び方

香典返しの品物も同様に、食品や消耗品などのすぐに使えてなくなってしまうものを選ぶのが一般的で、お茶や海苔などの乾物、お菓子、洗剤などが定番の品物とされています。

香典返しを四十九日法要に合わせてお渡しする場合は、引き出物とは別の品物を選ぶようにしましょう。
たとえば、香典返しに海苔やお茶をお渡しするなら、四十九日法要の引き出物にはカタログギフトなど、柔軟に品物を選ぶのがおすすめです。

四十九日法要の引き出物や香典返しで避けるべきタブーな品物とは?

四十九日法要の引き出物や香典返しなど、弔事にはふさわしくないとされる品物があります。

一般的に「四つ足生臭もの」と呼ばれる肉や魚は仏事に適さないとされており、避けるのが一般的です。 また、お酒などの嗜好品や、鰹節・昆布などの縁起物も慶事を連想させるため弔事には不向きとされています。

四十九日法要の引き出物や香典返しで人気のお菓子を選ぶ際にも注意が必要です。
鶴亀やウサギなど縁起物をモチーフにした和菓子や生クリームを使ったケーキなど日持ちのしないお菓子、華やかすぎるパッケージのお菓子なども避けた方が良いでしょう。
弔事の贈り物には「控えめで落ち着いた印象のもの」を選ぶのが基本です。

四十九日法要の引き出物・香典返しに迷ったらカタログギフトがおすすめ

カタログギフトは好きな品物を相手の方に選んでいただけることから、法要の返礼品や香典返しでも「もらって嬉しい品」として人気を集めています。 またお返し先の多い場合は、商品を1点1点選ぶのに時間がかかってしまうため、香典の金額に応じて選べる価格帯やコースが豊富な点もカタログギフトが人気の理由の一つです。

また、四十九日法要の引き出物は、参列者に直接お持ち帰りいただくのが一般的のため、重い物やかさばるもの、持ちにくいものは避けたほうがよいでしょう。
最近では贈られた方が好きなものを選べて持ち帰りにも便利なコンパクトなカードタイプのカタログギフトが人気です。

シャディでは、幅広い年代の方に喜ばれる商品を厳選した「AS YOU LIKE」をはじめ、さまざまなジャンルのカタログギフトをご用意しています。 「印象に残るカタログギフトを贈りたい…」とお考えなら、希少な和牛を取り揃えた「和牛苑」や名店の味を集めた「味景」など、特別感や豪華さが感じられるカタログギフトがおすすめ。 また、カタログギフトだけでは少し物足りないとお悩みの方には、タオルやお菓子などがセットになった「Duet AS YOU LIKE」もおすすめです。

かさばりにくい「カードタイプのカタログギフト」も用意しているので、ぜひご活用ください。

四十九日法要の引き出物でよくある質問

最後に四十九日法要の引き出物を用意する際に悩みがちな3つの質問に回答します。

四十九日法要を親族だけで行うときも引き出物は必要?

親族のみで四十九日法要を執り行う場合でも、引き出物は用意したほうがよいでしょう。
四十九日法要に参列される方は、ご仏前やお供え物を持参いただくことが多いため、お返しとして引き出物を用意します。
ご仏前を辞退する場合は、事前に伝えておくと参列される方も悩まずに済みます。

四十九日法要でお供え物をいただいた時はどうする?

四十九日法要でご仏前以外にお花やお供え物をいただいたときは、基本的に現金に対するお返しだけ用意すればよいとされています。
しかし、遠方で四十九日法要に参列できずお供え物を贈っていただいた場合や、1万円以上の高額な品物をいただいたときはお返しを用意したほうがよいでしょう。

お供え物のお返しを贈る際は、香典返しと同様いただいた金額の半返し〜3分の1返しが相場です。
贈るタイミングは、四十九日法要を終えてから1週間から10日頃を目安に手配するとよいでしょう。

お供え物のお返しについては、地域や親族間の慣習によっても異なるので、悩んだらご家族や地域のギフトショップへ相談してみるのがおすすめです。

そもそも四十九日(忌明け)・四十九日法要とは?

四十九日(しじゅうくにち)とは、故人の命日から数えて49日目を指し、四十九日に営まれる法要が「四十九日法要」です。
また、四十九日は、「忌明け(きあけ)」とも呼ばれ、遺族が喪に服す期間を終える時期でもあります。

仏教では、人は死後7日おきに裁きを受け、7回繰り返された49日目に極楽浄土に行けるかどうかの判決が下されると考えられています。
そのため、最後の審判が下る49日目は最も重要な日とされ、故人が極楽浄土へ行けるように供養する「四十九日法要」は忌中の非常に大事な儀式とされています。

ただし、同じ仏教でも、浄土真宗などの「亡くなった直後に成仏する」とされる宗派や、「極楽浄土」という概念を持たない宗派もあります。
どの宗派であっても、故人やご遺族にとって大事な節目であり、法要を営むのが一般的です。

また、四十九日のことを「七七日(なななのか・しちしちにち)」と呼ぶケースがあります。
七七日は、7日おきに繰り返す裁きを7回行うという意味であり、四十九日法要を「七七日法要」と呼ぶ地域もあります。

四十九日法要の引き出物と香典返しを贈るならお急ぎ便対応も可能なシャディギフトモール

この記事のまとめ

四十九日法要の引き出物と香典返しについて、それぞれの違いや基本的なマナーをご紹介しました。品物選びや贈り方の参考にしてください。

四十九日法要の引き出物 香典返し
返礼の対象・意味 四十九日法要に参列してくれた方から
いただいた「御供へのお礼」
通夜・葬儀・告別式など忌中にいただいた「香典へのお礼」
贈る時期・渡し方 四十九日法要当日、参列者がお帰りになる際に手渡しお持ち帰りいただく 四十九日法要後、一か月以内が目安
金額相場 一律2千円~5千円程度の品物を
事前に用意
いただいた香典の半額程度
掛け紙・
表書き
水引:「黒白結び切り」「黄白結び切り」
表書き:「志」「粗供養」など
水引:「黒白結び切り」「黄白結び切り」
表書き:「志」「満中陰志」「偲び草」
など
品物 消えもの・消耗品
(お茶、海苔、お菓子、洗剤、タオル)
カタログギフト
消えもの・消耗品
(お茶、海苔、お菓子、洗剤、タオル)
カタログギフト

シャディは、全国に実店舗を持つギフトショップとして、あらゆる地域・宗教のマナーに合わせた贈り物が可能です。
近くに引き出物の相談ができる親族がいない、地域の香典返しマナーを調べる方法がわからないなどお困りの方は、ぜひお近くのシャディ・サラダ館へご相談ください。

また、引き出物の手配が四十九日法要までに間に合わないとご心配の方は、シャディギフトモールの「お急ぎ便」がおすすめです。
お急ぎ便は、正午12時までのご注文で当日発送が可能なため、通常の品物よりも早くご準備できます。
もちろん、四十九日法要の引き出物、香典返しに適した掛け紙、メッセージカードも無料でご利用いただけます。

四十九日法要の引き出物、香典返し選びに迷ったら、ぜひシャディをご利用ください。

香典返しのギフトサービス

  • twitter
  • facebook
  • LINE

当サイトは、大切な方へ贈るギフトにまつわるマナーやお役立ち情報をお届けしております。
掲載されている一部のサービスや機能については対応が難しい場合がございますので、
予めご了承いただきますようお願い申し上げます。
具体的なご相談や詳細なアドバイスをご希望の方は、お近くのシャディ提携店・サラダ館へご相談ください。
お客様のご要望に合わせたご提案やサポートが可能な場合もございますので、ぜひお気軽にご相談くださいませ。

その他の香典返しのマナー・豆知識

PAGE TOP