
年末になると耳にする「お歳暮」という言葉。
毎年のようにやり取りされるものの、実際には「どうして贈るのか」「どんな由来があるのか」を知らない方も多いのではないでしょうか。
お歳暮は、古くはご先祖さまや神さまへのお供えから始まり、時代とともに感謝の気持ちを伝える贈り物として広がってきました。
本記事では、お歳暮の起源や込められた意味、現代のお歳暮事情やよくある疑問までをやさしく解説します。
お歳暮の歴史はいつから始まった?
日本でお歳暮が始まったのは、室町時代からと言われています。
その後明治時代、江戸時代には一般的な風習として全国に広まり、昭和30年頃には現在のようなお歳暮の形になったようです。
もともと「歳暮」は「年の暮れ」を表す言葉で、俳句では12月の季語にもされています。
年の暮れから正月にかけて行われていた「御霊祭り(みたま-まつり)」と言われる、家々の先祖の霊を祭る行事の際に使われるお供え物がお歳暮の始まりと言われています。
そこで用意したお供え物を両親や親族、ご近所の方に配るようになり、これらが次第に「歳暮」「お歳暮」と呼ばれるようになったと言われています。
お歳暮の由来は中国から
お中元やお歳暮は、中国に古くから存在する慣習、道教の行事から由来されていると言われています。
中国の道教では、旧暦の1月15日を「上元」、旧暦の7月15日を「中元」、旧暦の10月15日を「下弦」としており、この三元は天の神様の誕生日とされています。
それぞれ「上元」は天官賜福大帝(てんかんしふくたいてい)、「中元」は地官赦罪大帝(ちかんしゃざいたいてい)、「下元」は水官解厄大帝(すいかんたいてい)という名前で「三官大帝」と呼ばれており、龍王の孫とされているのです。
人々はそれぞれの日に、神様の誕生日のお祝いとしてお供え物をする習慣がありました。
このような中国の行事が、元々日本にあったお盆の風習、「盆礼」と結びつき、「お中元」が生まれたとされています。
同じく古くから行われていた、新年に神様や先祖の御霊に捧げるお供え物を、年の暮れに本家や家元・近所の人に持っていく行事が、これらの中国の行事と結びつき「お歳暮」となったと言われています。
江戸時代に入ると、武士が自分の所属する組合の組頭に准血縁の証として年末に贈り物をする習慣が根付きました。
また、商人の世界では掛け売りの商売が広く行われており、お盆や年末に半年分の精算をする習慣があったことから、精算をする時に得意先にお礼のための贈りものをするようになります。
明治時代以降は、しだいに上司やお世話になった方にも贈りものをするようになり、現代のお歳暮の習慣が一気に広まったのです。
移り変わるお歳暮の歴史
江戸時代のお歳暮は、武家社会においては目上の立場である組頭に贈りものをする習慣として親しまれていました。
また商人社会では、掛け売りが盛んに行われ盆や春に半年間の清算を行う習慣があったことから、その間の交流にありがとうの気持ちを込めて、お歳暮を贈っていたようです。
この頃から、お歳暮は利害を元にした取引の意味合いをもつようになっていきます。
この流れは、明治時代に入るとより一層強くなりました。
官吏が権力を持つ時代になり、官吏に高価な贈りものをすることによって自分の生活を安定させたいという考えがあったようです。
このようにお歳暮は、当初は神や御霊に感謝しお供え物を贈る習慣から始まり、江戸においては上司と部下といった上下関係の間でのやりとり、そして明治時代の頃には利害も含んだ贈りものとなっていきました。
昭和30年頃には、江戸時代のような上司と部下の間で贈るというだけでなく、親しい知人や友人、遠く離れた親族などに贈るという風習として広がっています。
大切なことは、いつの時代もお歳暮を贈るという土台には、「真心」を贈るという、人々のあたたかな気持ちがあるということです。
お歳暮に込められた意味
お歳暮には、一年間お世話になった方への感謝と来年以降も良いお付き合いを続けたいという意味があります。
たとえば、職場の上司や取引先に贈る場合「今年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いします。」という意味を込めて贈ります。
お歳暮は、日頃からお世話になっている親族や恩師、友人、会社関係者など、一年間で交流のあった方へ贈るのが一般的です。
贈るお相手の好みや家族構成に合わせて、喜ばれる品物を選ぶとよいでしょう。
現代のお歳暮事情
ここからは現代のお歳暮事情をご紹介します。
贈る時期や相場など、基本マナーを確認して失礼のないギフトを贈りましょう。
現代のお歳暮は12月初旬から中旬頃までに贈る
現代のお歳暮は、年末年始の準備が本格化する前の12月初旬から中旬頃までに贈るのが一般的です。
多くの地域では12月20日頃までにお歳暮を手配しますが、遅くなってしまう場合は新年明けてからお年賀や寒中見舞いとして贈るとよいでしょう。
ただし、年末が近くなるにつれて配送業者が繁忙期となるため、お歳暮を手配するなら早めに準備するのがおすすめです。
現代のお歳暮は一年でお世話になった方へ贈る
お歳暮は、家族や親族、恩師、友人や、会社関係者に贈ることが多く、来年もよろしくお願いしますという気持ちを込めて贈ります。
近頃は、ピアノの先生などお子さまの習い事の先生や、所属している団体やサークルの方にも贈るケースが増えています。
ただし、学校の先生や政治家の方、医療関係者の方など、立場によってお歳暮を辞退されている方もいるため、事前に贈ってよいか確認しておきましょう。
現代のお歳暮で人気の品物は?
お歳暮で喜ばれる品には、ハムやすき焼き用の肉、海産物や洋菓子など、年末の食卓を彩る食べ物が喜ばれます。
特に人数が多いご家庭に贈る場合は、ローストビーフやいくら、お鍋セットなど、年末年始のイベントでも活躍する華やかなギフトが喜ばれます。
お相手の好みがわからない場合は、好きなものを選んでいただけるカタログギフトもおすすめです。
カタログギフトなら、好みでない品を贈ってしまう心配もありません。
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お歳暮のよくある質問
最後にお歳暮でよくある質問に3つ回答します。
「夏にお中元を贈った相手にもお歳暮は贈る?」「贈る時期に間に合わなかったら?」など、気になる質問を集めました。
一つずつ確認していきましょう。
お歳暮とお中元の違いは?両方贈るべき?
お歳暮とお中元はどちらも日頃の感謝を伝える贈り物ですが、贈る時期や贈る意味に大きな違いがあります。
お歳暮は冬に一年間の挨拶として贈るもので、お中元は7〜8月頃に夏のご挨拶として贈ります。
お中元を贈った方には、一年のご挨拶としてお歳暮を贈るのが一般的です。
しかし、必ずしも両方贈らなくてはならないというわけではありません。
お歳暮とお中元どちらを贈るか悩んだら、一年のご挨拶として贈れるお歳暮を贈るとよいでしょう。
お歳暮を贈るのが遅れたらどうしたらいい?
年末の忙しさでお歳暮シーズンから遅れてしまった場合は、贈る時期に合わせてのし紙の表書きを書き換えれば問題ありません。
お歳暮は12月の初旬から中旬頃までに贈るのが一般的ですが、12月中に贈れない場合は、新年明けてからお年賀や寒中御見舞として贈るとよいでしょう。
遅れてお歳暮を贈る場合は、先方に遅れてしまったお詫びと共に受け取りやすい時期を尋ねておくと、丁寧な心遣いが伝わります。
お歳暮は断ってもいい?
お歳暮は一年の感謝を込めて贈る贈り物ですが、お断りしても失礼にはなりません。
ただし、お歳暮のやりとりをお断りする場合は、一方的に贈るのをやめるのではなく、お相手の厚意を受け取ったうえで、丁寧にお断りの連絡をするようにしましょう。
お歳暮のやりとりをやめたい方から品物が届いたら、お礼状に「お気遣いありがとうございます。今後はどうかお気遣いなさらぬようお願いいたします」と一筆添えておくと、お断りしても誠実さが伝わります。 また、電話で伝える場合もまずはお歳暮の品が届いたことと感謝を伝えてから丁寧に断り、今後も関係を大切したい意向を伝えれば気遣いが伝わるでしょう。
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お歳暮は、中国の行事や室町時代から日本に根付いた贈り物の文化です。
現代では、一年間の感謝と来年もよいお付き合いをしたいという気持ちを込めて、お相手に喜ばれる品を贈ります。
お歳暮を選ぶときは、お相手の好みや家族構成に合わせて選ぶと喜んでもらえるでしょう。
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